夏期講習後半3日目

 今日は土曜日だ。しかし、3年生に土曜日など関係がない! というわけで、今日も通常通り夏期講習である。今日は評論の3つ目。野矢茂樹の『哲学・航海日記』からの出題である。この本は私も読んだことがあり、何度か作問しようと挑戦したものである。なかなか難しいのだ。というのも、明確な対立構造で論を進めている部分が少なく、筆者の論理が直線的につながる部分が多い。そこで今回の問題も、対立構造の部分に関する設問が中心で、直線的な論理展開の部分はその流れを追うような設問になっている。難問である。対立構造を武器にして論理展開を明瞭に区分けすることがあまりできない。論理の流れを見失うことなく、筆者の考えを追っていかなければならない。
 というわけで、今回は得意のキーワードによる整理ではなく、傍線部の分析を通して説明に必要な部分を探すという方法を中心に解説した。今ひとつうまくいかなかった。どうしてもこちらの説明が主になってしまうからね。
 来週月曜からは小説問題である。問題を解いていくためのいくつかのヒントは得たのだが、それが使えるものかどうか、検証していかなければならない。