『日本でいちばん大切にしたい会社』

日本でいちばん大切にしたい会社

日本でいちばん大切にしたい会社

 市立の図書館で借りて来て、そのまま読み進めました。読みながら感動して、結構涙を流してしまいました。40歳を過ぎたあたりから涙腺が弱くなっていますが、この本も私の涙腺を直撃しています。ブクログに記した感想を引用します。

 本屋で目にして、何となく気になっていた本である。市立図書館でこれを見かけ、そのまま借りてきて読んだ。なかなか良かった。
筆者が出会った中小企業の話がなかなか泣かせる。もうけではなく、人間を大切にしている企業の精神にちょっと感動する。企業というと金儲けだけを考えているもののように思えるけれど、ここに紹介されている企業は人間を一番大事にしている。やはりこうでなければね。
 第1章の、筆者による会社経営のあり方が考えさせられる。会社経営とは「5人に対する使命と責任がある」という。その5人に対する使命と責任とは次のものである。
  1.社員とその家族を幸せにする
  2.外注先・下請企業の社員を幸せにする
  3.顧客を幸せにする
  4.地域社会を幸せにし、活性化させる
  5.自然に生まれる株主の幸せ
 これらは決して企業経営だけに限らず、学校経営、特に私学経営においても当てはまることではないか。私学に身を移して2ヶ月が経とうとしている。学園がどうあるべきか、学長からは折に触れて我々教職員に問いかけがなされる。これは公立にはない経験だ。自らのあり方を常に自らに問う、なかなか緊張感を覚えさせられる瞬間だ。何しろ、この学園の存続と繁栄イコール自分自身の生活がかかっているのだから、真剣にならざるを得ない。
 そんなとき、この本において示される企業の姿と企業経営の根本方針についての主張は説得力を持つ。私学経営もこの本の内容を参考にすべきではないか。そんな意味でも、よい本であった。