「花は盛りに」:恋愛の具体的な状況を推測しよう

 7組と2組での授業。この2クラスもほぼ同じ進度である。「花は盛りに」の第2段落、恋愛における「始め終はりこそをかしけれ」の箇所である。
 この箇所は素直に口語訳してもおもしろくない。むしろ、兼好が5つ並べた恋愛の場面をもっと具体的に推測し、状況を補っていくべきだろう。そこで、黒板に5つの場面を板書し、直訳を施してやって、これらの場面は恋の「始め」「終わり」のどちらに当たるか、そして具体的な状況はどのようなものか、生徒同士で話し合わせることにした。さすがに生徒はわいわいと活発に話をしていた。そりゃそうだ。恋愛は彼らの最大関心事だろうからね。
 まずはそれぞれが恋の「始め」か「終わり」かを確認した。「始め」に統一されたものはなかったが、「終わり」だと統一されたものはいくつかあった。そして、「始め」と「終わり」と考えが割れたものが3つくらいあった。そうそう、それでよいのだよ。3つくらいは、どちらとも解釈できるものだろう。そこで、それを踏まえて具体的な状況を生徒に確認したり、私がまとめたりしていった。
 2組では第3段に入った。そして最初の1文の文章構造を確認させた。口語訳はこれから。彼らはあまりおもしろそうにしていなかったけれどね。