『1Q84 Book1』

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 1

 再読である。最近、村上春樹のインタビュー集を読んでおり、そのせいか、村上春樹の文章をまた読みたいと思っていた。この『1Q84』は出版されてしばらくしてから読んだ。そしてBook3が出たので、それを読みたいと思っていたが、ずっと読めないでいた。今回、この村上春樹の文章を読みたいという気持ちとともに、思い切って『1Q84』を読もうと考えたわけだ。そこで、どうせ読むなら最初から続けて読もうと思い、Book1から読み始めた。
 やはり読ませるねぇ。おもしろい。謎が深まるとともに、謎が少しずつ解決されていく、そのあたりのバランスが非常によい。それでいて謎は完全には解決されない。このあたりの感覚は、インタビュー集を読んでいるので、ようやく作者の意図が理解できつつある。
 個人的には「ふかえり」が好きだなぁ。彼女のミステリアスさが良い。だから天吾のパートがおもしろい。しかしふかえりのあの6週間以上にもなる失踪の間に何が起こっていたのだろうか。はたしてそれはBook3で多少は解決されるのかな。
 楽しみである。