句法、重要語法のオンパレードだ

 2組と10組での授業。「狐借虎威」の授業の、それぞれ2時間目と1時間目である。10組は読みを多少始めてはいたが、内容に入ったのは今日が最初である。
 漢文の勉強を始めて最初の文章だが、この「狐借虎威」の文章は句法や重要語法のオンパレードである。「而」の接続の助字としての働きから始まり、「無敢〜」の特殊な否定形、「使〜」の使役形、「以A為B」の語法から「以為(おもへ)ラク」の読み方、「敢不〜乎」の反語形、「遂に」の意味、などなどなど。いやぁ、教えるべき内容がてんこ盛りで、すごかった。さらにこれらを駆使しして口語訳を終えた後、「狐」や「虎」「百獣」が誰を喩えたものか、そしてこの話をした江乙の意図について考えさせねばならない。いい文章だねぇ〜。
 このてんこ盛りの内容を、2組はガンガンと訳していって、でもやはり終わりきらなかった。うーん、2時間をかけても終わりきらないか。こりゃ困ったな。しかし、幸いなことに次の文章は「守株」であり、こちらは語法的には重要なものが少ないので、時間をかけずに教えられるだろう。そこで進度調整をするか。
 今回の漢文を口語訳させる際には、音読練習をした隣同士でペアを組ませ、そのどちらかが口語訳すべき箇所を音読し、もう片方が口語訳する、という方法を取り入れている。生徒の心理的負担感を軽減させるための手法である。今のところよく機能している。
 また、今回は漢文の全文を白文で黒板に板書し、そこに語法的な説明や口語訳などを書き入れて示している。そうする前に、全員一斉で音読する際に、まずは教科書を見て一斉に音読した後、黒板の白文を見て全員で音読するようにさせている。これは気持ちがいい。全員が白文を見て、全文をきちんと音読できている。まあ、私が読みの順番を指し示してはいるけれどね。
 漢文は音読が何よりも重要である。白文を見てちゃんと読めさえすれば、学習内容の6割は習得できたも同然だ。ガンガン音読させていこう。