評論の授業

 4組での授業。4組は一番進度が速く、しかも他のクラスより1時間多く残っている。今日は3時間目。
 前回生徒に配布した、各段落での主観と対象との対立関係を拾い出すプリントを使って、一つ一つ確認していく。しかし、本当は生徒に答えさせたいところだったが、時間がどんどん経っていくので、仕方なく途中からは私の説明一つにした。さらに、このプリントでは触れられていない、難しい表現の説明も入れながら解説していったので、とうてい今日の1時間のみでは終わりきらなかった。まあ、4組はもう1時間残っているからいいんだけれど、同じことを同じ進度で進めようとしている他の2クラスが終わりきらないのは困る。そのため、今回のプリントの解答例を事前に作っておき、4組にも今日の時間の最後に配ってしまった。何しろテストが近いので、生徒に自分で勉強する手がかりを少しでも与えたいと思ったのだ。それに、次回の4時間目はこの教材の要約文を書かせようと思っているので、ちょうど良いだろう。
 他の2クラスはこうはいかないので、先にこのプリントの解答例を配ってしまい、それを見て確認をしながら解説をする、というスタイルにしようかと考えている。特に難解表現の箇所の説明を詳しくするべきではないかと思う。
 さて、今回の評論の授業は私のこれまでのやり方を大きく変えたものだ。1段落ごとに順を追っての説明ではなく、大きく全体の文章構成を捕まえさせて、それを通して文章の要旨をとらえ、その視点から細部を確認していく、という展開を取った。実はこれこそが、私がさせたいと思っていたことだ。評論文は積み上げ式ではなく、鳥瞰式に全体構造を見渡してから細部を検討する、という方がよいと思っている。今回の授業はそれを実にストレートの形で展開したものだ。
 しかし、授業時数が少なかったため、細部の確認等は解説プリントを配ることで対応してしまった。後は、生徒がそれをどの程度読んで理解してきてくれるかだね。今回のテストは期待と不安が入り交じったものとなりそうだ。