山月記の授業

 4組と3組での授業。2クラスともほとんど同じところから始まり、同じところまで進んだ。9組もほぼ同じ箇所であり、これで3クラスの進度がほとんど一致した。
 3段落に描かれる李徴の悲しみ。人間の心で虎としての経験を振り返らなければならないこと、その人間の心も次第に虎としての習慣に埋没しようとしていること、その恐ろしさ、悲しさを他のだれにも理解してもらえないことの悲しさを説明した。生徒に指名しながら説明したので、おそらく味わってくれたのではないかな。さらに、それを説明した後で、「この気持ちはだれにも分からない」の箇所から、李徴が別の意味で「孤高」の存在になれたことを説明する。やはりどのクラスでも、「孤高」という言葉を説明したとたん、手が動いてメモを取っている生徒がいる。彼らはその意味するところを理解できたのだろうな。
 第4段落の李徴の詩に対する執着の部分も順調に進む。今回の2クラスは李徴の漢詩の入り口までたどり着いた。順調である。残り時間を考えると、これくらいのペースで進むべきだ。