「柏木」の授業

 7組での授業。第4段落の、源氏が薫を自分の子どもの夕霧の幼い頃や明石の中宮の産んだ皇子たちと比べて似ていないと気づく場面から始まり、源氏が亡き柏木のことを思って涙を流すところまで進む。白楽天漢詩を口ずさむ箇所の手前である。
 源氏が柏木のことを思って涙を流す場面で、何とか源氏の気持ちを追体験させようと思い、生徒に「君たちが大人になって、自分の子ではない子を抱き、しかもその父親が誰であるか知っているという状況を想像してごらん。そんな時、どんな気持ちになる?」という、無茶苦茶な条件設定をして源氏の気持ちを想像させようとした。しかし、さすがに無理だったようで、あまりはかばかしい答えは返ってこなかった。そりゃそうだよね。まだ自分の子すら持ったことはないのだから。でも、人間の想像力を駆使すれば、多少は共感できるのではないかなぁ。(無理か……)
 次の漢詩の引用部分は面白い授業が展開できそうだ。プリントを作成して、少し工夫してみよう。