面白くなくっちゃ授業じゃない

 私の理想とする授業の一つに「面白い授業」というのがある。その「面白さ」にはいろいろな種類があると思う。もちろんinterestingな面白さは大切である。最近の私の現代文の授業は、このinterestingを追求した授業だと言えるだろう。生徒の作品に対する見方を揺さぶり、新しい解釈へと導くことで、まだ見たことのない地平を見せようとする授業である。
 「面白さ」にはfunもあっていいと思う。funの面白さは、まず教室の空気を暖める。そして、生徒の頭が活発に働くためのエネルギーを提供してくれる。私はこのfunの面白さも積極的に追求している。今日はこのfunに関してインスピレーションが舞い下りた。漢文入門の授業においてである。


 今日は古典が3コマ。1組、4組、9組である。1組と4組はテスト返しで時間をほとんど使った。今回はテストの各設問がどのような古典の力を試そうとしているかを一覧にしたシートを配り、それに自分の得点を書き込ませて、自分の今の弱点分野を確認させることにしている。また、動詞活用の小テストを実施した。これから数回続けるつもりである。
 さて、9組である。漢文入門を本格的に始める授業だ。まずは返り点を一通り教え、返り点にしたがって読む順番をつける練習や書かれた順番通りに読めるように返り点をつける練習を一通り行う。その後で、何も書かれていない四角が9つ並んでいるプリントを配り、そこに読む順番を適当に入れさせ、隣の生徒に返り点をつけるよう出題する、という課題を出した。これを行うと生徒は活発に活動するのである。難しい問題を作ろうと必死になる生徒、出題された問題をこれまた必死に解く生徒などなど、一辺に教室が暖まる。今回も活発な活動が生まれた。
 また、生徒の活動から、返り点をつけることが不可能な場合というのも見出すことができた。これは集団で活動に取り組んだおかげであろう。一人ではなかなか気づくことはない。今回は生徒から教えられた。よし、これを禁則として、次のクラスで活かしていこう。