「夕顔」の授業

 今日は午後からは通常授業(文系は3限目から授業)である。そこで、久しぶりの1組での古典講読の授業があった。
 しかし、今日の授業なんて最悪である。生徒は予習をしているはずはないし、「夕顔」の授業は最後の数行を残して10日以上も日程が空いてしまっていた。前回の話とつなげて今日の残りの箇所を扱うのが非常に難しかった。
 そこで、口語訳はこちらでほとんど行ってしまい、授業途中で現段階まで進んだ「夕顔」に対する感想を書かせた。教員側の主導で情報を注入されるばかりでなく、生徒自身の方から情報を発信することが必要であろう。感想を読んでみると、源氏に対する批判的な意見が多かった。夕顔を連れ出す源氏は身勝手だ、とかね。それが若さなのだよ。まだ源氏は17歳(満15歳くらい?)なのだもの、今までに逢ったことのないタイプの女性と親しくなり、何とか彼女と深い仲になりたいと思っているのだろうね。藤壺との切なく報われない恋に苦しんでいただろうし、六条御息所との大人のつきあいに気詰まっていたのだろうしね。焦る気持ちも分かりますよ。
 というわけで、「夕顔」はしばらく中断し、漢文に入る。史記より沛公の部下である張良の話を読むこととする。