ロイロノートを使った授業

 昨日と今日、2年生の授業でiPadを保育の現場で活用する方法を学生に考えさせる授業を行いました。その際、これまでにも幾度か紹介してきました「ロイロノート・スクール」を活用しました。
 学生にiPadを一人1台ずつ渡します。3クラスで実施しましたが、1クラスの最大人数は47名です。そこで、それに対応できるiPadの台数が必要になるわけです。この点では本学の環境に負うところが大きいです。
 そして、学生に次の課題を提示しました。

1.iPadを保育の現場に持ち込んだら、どんなことができるでしょうか? 自由に考えてみよう!

 これに対する学生の考えを、ロイロノートを使って書かせました。それを提出させたら、学生の考えを一覧表示して、他の学生にも参考になるような回答を探してクローズアップします。

 これは、見学してくださった先生が撮影してくれた、学生の回答を一覧表示した画面です。ロイロノートでは、学生一人ひとりが自分の回答を提出すると、リアルタイムで一覧表示することができます。次々と学生の回答が増えていくと、「おっ、答えてるな」というのが一目瞭然です。学籍番号も表示されますので、誰が回答しているかもとりあえずわかります。サボることはできません。学生たちもせっせと回答を提出してくれました。
 私が取り上げた回答は、

  • アプリを活用する
  • 写真・動画を撮影する
  • お絵描きをさせる
  • デジタル絵本を作らせる

などです。
 次に第2の課題です。

2.(子ども、または保育者)がiPadを持って外に行き、カメラで写真を撮ってくるとしたら、どんなテーマにしますか。

 様々なことができるiPadですが、2回しか授業で扱えないこの場面では、全員が同じ使い方に挑戦してみるのが良いと考えました。そこで、「写真を撮影する」という使い方を取り上げ、どんなテーマで写真を撮らせるかと考えさせました。
 まず、私が考えた例を提示した後、またしてもロイロノートを使い、各自の回答を提出させました。この提出先を授業中にすぐに作るのができるのが良いですね。前もって作っておくこともできるのですが、初期画面がゴチャゴチャするので避けました。
 学生の考えた回答です。私のアイデアをはるかに凌駕します。さすがです。

  • 色(赤いものなど)
  • 「あ」のつくもの
  • お母さん
  • 笑顔
  • 標識

 最後に第3の課題です。

3.(子ども、または保護者)が撮ってきた写真を活用して作品を作る際に、この活動を通して「子どもの言葉の発達を促す」には、どうしたら良いでしょうか?

 この授業は、決してiPadの使い方を教える授業ではありません。言葉指導法です。そこで、撮ってきた写真を用いてスライドショーを製作するという活動を通して、子どもの言葉の発達を促す工夫を考えさせました。
 これも、私が考えた例を提示した後に、学生にロイロノートを使って回答をさせ、提出させました。次が学生の回答の一部です。彼らの考えは本当に柔軟です。素晴らしい!

  • しりとりができるようにする
  • 歌の歌詞に合わせて写真を当てはめる
  • 「この猫さん、何か言っているみたい。何を言ってる?」大喜利大会
  • 白黒写真にして色を当てる
  • 何枚もの写真からグループで協力して種類分けする
  • 写真を五十音順に並べて五十音の表を作る
  • 写真を組み合わせてみんなでオリジナルの歌を作る

 学生らしい柔軟で新鮮なアイデアがいっぱい出て、とても楽しい授業となりました。学生たちも、友人のアイデアの多様さ・柔軟さについていけない!と感想を寄せるなど、さまざまなアイデアを交流できたようでした。
 驚いたのは、学生たちのiPadやロイロノートに対する適応力の高さです。私がロイロノートの使い方を少し教えただけなのに、彼らは早速お絵描きをしてみたり、絵文字をスタンプしたりして、回答にも絵を添えたり絵文字を入れたりしていました。さすがは若者たち! こうした機器は学生たちのポテンシャルをどんどん引き出してくれそうです。
 来週は、学生たちにiPadを1台ずつ持たせて、実際に写真を撮ってスライドショーを作らせようと思います。