滑舌練習の授業
今日の言葉指導法IIは、昨日紹介した『Read Aloud Magic』の内容を用いて、学生たちに読み聞かせ方について考えさせるものでした。しかし、結果的には別の内容になってしまいました。
予定では、第2章の「ドラマの女王(または王)のように読む」の内容を確認させて、それに沿って自分たちが持参した絵本の読み聞かせ方を考えてみることがメインでした。そのために、まずこの絵本を読み聞かせました。
- 作者: 田島征彦
- 出版社/メーカー: 童心社
- 発売日: 1978/05/01
- メディア: 大型本
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それはまあうまくいったと思いますが、その後に『Read Aloud Magic』から私が抄訳してエッセンスをまとめたスライドを映し出すと、途端に学生たちはつまらなさそうにします。中には居眠りをする者も出始めました。うーむ、居眠りをするとは、私の授業がつまらない証拠です。やはり、単にエッセンスをスライドに映し出すのではなく、学生がこの本の内容の衝撃を自分自身でつかむような持って行き方をすべきなのでしょう。残念ながら、抄訳で精一杯だった私には、そこの工夫が出来ませんでした。
そこで、今日の授業の第2メインである、「滑舌調音」の練習に取り組ませました。まず、「あいうえお」の正しい発音の仕方をボイストレーニングのビデオを見せながら確認させ、声を出させました。そして、北原白秋の「五十音」の詩を朗読する滑舌練習のビデオを見せ、一緒に声を出させました。さすがに、この辺りからは寝ている学生はいません。
そして、京都橘大学の池田修先生に教わった「活舌調音」のプリントを配り、池田先生から教えていただいたやり方で練習をさせました。池田先生、ありがとうございました!
まず、プリントの読み方を確認します。そして、学生に何度か練習をさせます。次に、学生たちにスマートフォンを出させ、そのボイスメモなどを用いて自分の練習の声を録音させます。そして、それを聞き直して、自分の滑舌の良さ・悪さを確認させるのです。この、自分の声を録音させるという方法は実に秀逸です。活舌調音の言葉は一種の早口言葉ですから、声に出して言うだけで楽しくて、自分の滑舌の悪さを確認することは練習中にはできません。しかし、その声を録音させて聞かせると、自分のイメージと実際の声とのギャップに気づかされ、メタ認知が促されます。いやぁ、これは良い方法だと思いました。
学生も大福帳のコメントで、「初めてボイスメモを使った」とか「録音された声を聞いて、自分の滑舌の悪さを改めて知った」というものが幾つかありました。こうした気づきを促せることができたのは、大変な収穫だったと思います。
改めて、池田先生、ありがとうございました。