絵本のインサイドストーリー
今日の言葉指導法IIから絵本の読み聞かせを数回にわたって取り扱います。今日は「絵本のインサイドストーリー」と題して、絵本の絵の中に描かれている、本文のストーリーとは違うストーリーを扱うことにしました。
私が紹介したのは次の絵本です。
- 作者: 筒井頼子,林明子
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1989/02/10
- メディア: 大型本
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- 作者: 筒井頼子,林明子
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1977/04/01
- メディア: ハードカバー
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- 作者: 島田ゆか
- 出版社/メーカー: 文溪堂
- 発売日: 1994/09
- メディア: 大型本
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- 作者: 安野光雅
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 2003/09/10
- メディア: 単行本
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その後で、『はじめてのおつかい』や『バムとケロのにちようび』の絵の中にある、本文とは別のストーリーも紹介しました。絵の中に出て来る猫が、後のページで描かれているポスターによって迷い猫だったと知ったりして、絵本の絵の中には様々なストーリーがあることに気付かせます。これを私は「絵本のインサイドストーリー」と名付けました。
今日は、事前に絵本を数冊持ってくるように学生には指示してあります。授業の後半では、学生たちが持って来た絵本からこのインサイドストーリーを見つけさせることにしました。この演習は、今まで扱ってこなかった初めてのものです。3冊以上の絵本を持ってくるように伝えましたが、5冊くらい持ってくる学生も多く、彼らは自分が持参した絵本の絵をいろいろ探して、いくつかのインサイドストーリーを見つけることができました。それをまとめさせ、学生同士で紹介させました。
今日の大福帳によるふりかえりでは、「難しかった」という感想もいくつかありましたが、「インサイドストーリーを見つけることができた」「夢中になって絵の中を探していた」という感想も多く、嬉しく思いました。
この授業は「非言語テクストの読解」という活動に当たるのではないでしょうか。私たちは言語テクストの読解は幼少期から高校生に至るまで散々させられてきました。しかし、非言語テクストの意味を考えることは、これまでそう行われているとは思えません。しかし、子どもたちが見る絵本の絵は非言語テクストの最たるものです。その絵の中に描かれているものを読み解き、それを子どもたちに示すことができることがとても大切だと思います。ただ子どもに示すのではなく、いかに子どもの興味を引き起こしながら示すことができるか、どうやったら子どもたちに興味を持って絵の中に描かれているものを見いださせるか、そのような読み聞かせの方法が問われていると思います。今日はインサイドストーリーを見つけることに主眼が行ってしまいましたが、私が本当に指導したかったことは、この読み聞かせの方法です。そこまで学生の意識を十分に導けなかったとしたら、あるいは今日の授業は失敗だったかもしれません。反省すべきですね。
来週、連休の谷間の日に他のクラスで同様の授業をします。そこで少し改善できたら、と思います。