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事例を基にした話し合いの授業

 今日の授業は1つ。2年生の授業でした。最初に絵本を1冊読み聞かせました。この授業では、毎回1冊ずつ私が絵本を読み聞かせようと思っています。今回取り上げたのはこの絵本です。

だいじょうぶ だいじょうぶ (講談社の創作絵本)

だいじょうぶ だいじょうぶ (講談社の創作絵本)

 これが、じーんと来るんですよ。読むたびに涙がにじんできて、声が震え出そうとするのを危うくとどめて読んでいます。学生も大福帳の中で「感動した」と感想を寄せてくれた者が何人もいました。そうでしょうね。この絵本は、特に今の時期にふさわしいものです。
 同時に、この絵本を読み聞かせる際には若干の工夫が必要です。内容はすべて「ぼく」の語りで成り立っています。時におじいちゃんの「だいじょうぶ だいじょうぶ」という声が響きます。これだけが「ぼく」以外の声です。この2つの声をいかに効果的に響かせるか、また、「ぼく」の語りにおいていかに内容とシンクロした読みをするか、が問われます。今回は練習不足で、今ひとつ良くできませんでした。まだまだ修業せねば。
 その後で、今日は事例を学生に紹介し、その事例の内容から子どもたちの心の動きを推察し、保育者の対応の意図と意味について考えさせました。この課題に取り組ませるに当たって、私のお得意の手法を用います。「オピニオン・ペーパー」を使った意見交流促進の取り組みです。作成したオピニオン・ペーパーには事例ごとに学生の考えを書く欄と、その下に他の学生のサインを書く欄があります。学生に自分の意見を書かせた後、このペーパーを名刺に見立てて、他の学生と「名刺交換会」の要領で意見交換をさせます。その際、サイン欄にコメントをもらった学生のサインを書かせるのですが、この欄が5人分あるのです。この5人分というのがミソです。普通、意見交流は隣の普段から良く話をする学生同士で終わってしまいます。しかし、5人分のサインをもらうために5人と意見交流をしなければならなくなると、この普段話をする友人だけでは足りなくなります。そこで、普段はあまり話をしない学生ともペーパーを交換し、意見を交流します。その結果、普段はあまり考えない意見にも触れることができます。
 今回もこのオピニオン・ペーパーは活躍してくれたようです。学生の大福帳を読むと、「いろいろな考えがあることが分かって、参考になった」という意見が多くありました。こうした意見は、普段はあまり話をしない友人の意見を知ることによってもたらされるのだろうと理解しています。そして、幼児に対する保育者の対応に正解・不正解はない、ということもよく分かってきますし、その時々の最適な解を求めていくことの重要さにも気づいてくれます。これも、多くの人の意見に触れることによって可能なことだと思います。
 とりあえずはうまく行った今日の授業でした。明日も同様の内容で2コマ行います。私の方が疲れ果てないように、気を付けなければ。