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リーディング・ワークショップの授業開始!

 今日から授業が本格的に開始しました(私的に)。その中で、「国語」の授業もスタートしました。この「国語」において、私はリーディング・ワークショップを中心とした内容を行います。
 今日はガイダンスということで、この授業の趣旨、そして授業の進め方、今後の予定などを話しました。最初にしなければならないことは「国語」という科目名から受けるイメージの打破! です。この科目名が「国語」となっているために、学生はおそらく高校での国語の延長のものであろうと予想していると思います。そこで、この授業が高校での(一般的な)国語とは全く違う内容を扱うことをガン! と述べます。一般的な高校の国語の授業は、やはり「正解当てゲーム」であると言わざるをえません。扱う文章について、教師が何らかの「正解」を持っていて、それを「発問」という形で生徒に問いかけ、生徒の答えを誘導し、教師の用意した答えにたどり着いたら「正解!」となります。試験も、教師が授業中に伝えた「正解」をどれだけ覚え、再現できるかを競っています。このようなやり方では、どう逆立ちしても「国語の力」を養うことはできません。短大は90分授業とはいえ週1回です。半期で15回。その中で「保育者として必要な国語力を身につけ」させるためには、高校までの国語の授業などやっていられません。
 そこで、この授業ではリーディング・ワークショップ(という用語は特に伝えませんが)を行うことを説明しました。毎回の授業の中に、学生たちが自分で「読む」「書く」「話す」「聞く」時間を30分前後確保する、その時には大いに読み、書き、話して欲しいことを伝えました。読む内容、書く内容も基本的に自由です。自分の読みたいものを読み、自分の書きたいことについて書く、その自由決定権を保障し、読み書きに費やす時間をきちんと確保してこそ、国語の力は伸びていくと確信しています。
 今年は最初に4回ほど時間をかけて「ブッククラブ」をさせようと考えています。学生たちに本の決められた範囲までを読んでこさせ、その内容について自由に話し合わせるのです。読んでいく本は下のものです。

ギヴァー 記憶を注ぐ者

ギヴァー 記憶を注ぐ者

 そして、ブッククラブを行っている途中で、1コマを使ってビブリオバトルを行うことにしました。本当はブッククラブがすべて終わってからにすれば良いのですが、諸般の事情から途中でビブリオバトルに取り組むことにしました。そこで学生には、今からビブリオバトルで紹介したい本を選んでおくように、と伝えました。そして、5分間で自分のイチ押しの本を紹介するということを、私が実演して見せました。紹介するのは、もちろん『ギヴァー』です。これをすることで、『ギヴァー』を読み進めることへの興味をかき立てるとともに、ビブリオバトルでどんなことをするのかを知らせようというわけです。
 授業の終わりに学生たちにふりかえりを書かせました。その言葉を一部紹介します。

  • オリエンテーションをしてみて、「本をしっかり読んで人前で感想を行う。」という至って簡単なことが、とても難しく感じました。
  • 高校までの国語で文章を読むのは好きだったけれど、言われてみれば、正しい解答を覚えていただけだったと思いました。解説されても疑問が残ることが多々あったので、これからが楽しみです。
  • 高校までの国語の授業を覚えているかと聞かれたときに、すぐに答えられなかった私は、あまり身になっていないものだったのかなと思いました。
  • 高校までの国語は文章を読み、質問されたら文章の中から探して答えを出すことが多く、自分の意見などをまとめる機会が少なかったと思います。だから私は自分の考えをまとめることが苦手だし、仮に考えが出ても言葉にすることも苦手なので、ぜひこの授業で自分の意見をまとめる力をつけたいと思います。
  • 高校までの国語で、いかに自分の読むこと、書くこと、聞くことの力が足りていなかったということに気がつきました。
  • 本を読むことは好きなのですが、なぜか作文はできません。自分で何かを考え、生み出すことはやりたくないし、できません。
  • 本読むのは好きなので、問題でも小説文なら解くのは楽しかったなと高校の頃を振り返ると思います。なので、この授業がすごく楽しみです。好きな本について語り合うなんて面白くないわけがないと思いました。(苦手な人には苦痛かもですが)
  • テキストが小説だったので何をするのか予想ができなかったけれど、同じ本について意見交換ができるのは楽しそうだと感じました。
  • 高校の授業はただただ文章を読んで問題を解く授業でしたが、大学の授業では本を読んでみんなの意見を聞いたり、自分の意見・考えを言ったりして討論する時間が多いみたいなので、大変だと思うけど、自分にとってプラスになりそうだと思いました。
  • 教科名が国語だったし、教科書として『ギヴァー』を使うので、高校と同じような読んで内容をつかむだけの授業かと思っていましたが、就職してからも使えそうで、授業も楽しそうな内容なので安心しました。ビブリオバトルの回がとても楽しみです。

 初回の感想なので、国語の力について深刻なものもありますし、授業への期待を語るものもあります。まあ、私が散々言った後に書かせたものなので、その内容に引きずられているとは言え、このような感想を書かせる国語教育は罪深い、と思います。この授業が彼らにとって突破口になってくれれば、嬉しいです。