「絵本探究」の準備

 先月、盛岡市で行われた保育士養成セミナー・研究大会に行ってきました。その研究大会で聞いたポスター発表の中に、「絵本探究」を授業に取り入れている帝京大学の杉本先生のものがありました。その発表を聞いて、私はリーディング・ワークショップとの関連を強く感じました。
 杉本先生の行われたものは、
 1)あらかじめ選んでおいた6冊の絵本をじっくりと学生たちに読ませて気づいたことをまとめさせる
 2)6冊から1冊を自由に選ばせてグループを組ませて絵本について発見したことや感じたことを話し合わせる
 3)絵本の作者や時代背景などを参考資料をもとに調べさせる
 4)グループでまとめたものを発表させる
といったものでした。この、学生たちにじっくりと読ませるところと6冊とはいえ、その中から自由に選ばせて探究させるところがリーディング・ワークショップと似通っていると思ったのです。
 そこで、後期の1年生向けの授業の中でこの「絵本探究」をさせてみようと思っています。杉本先生のノウハウをお借りし、私なりのアレンジを加えて、4回くらいをかけて授業をしてみたいと思います。今日、本学の図書館司書と相談して、絵本の複本を用意できるかどうか聞いてみました。なかなか微妙なところでした。もしダメなら市立図書館と相談しようかなぁ。
 杉本先生が選ばれたのは次の6冊です。帝京大学杉本真理子先生、まことにありがとうございます。大いに参考にさせていただきます。

もりのなか (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

もりのなか (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

またもりへ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

またもりへ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ)

三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ)

かいじゅうたちのいるところ

かいじゅうたちのいるところ

わすれられないおくりもの (児童図書館・絵本の部屋)

わすれられないおくりもの (児童図書館・絵本の部屋)

おじさんのかさ (講談社の創作絵本)

おじさんのかさ (講談社の創作絵本)

 これらの絵本は、先生がこれまでの実践を踏まえ、学生たちが探究しやすいものをということで選ばれたそうです。私も、まずはこれらの絵本でやってみたいと思います。
 私が今年、学生たちに個別の実践発表をさせたところ、学生の大半は絵本の読み聞かせをしました。彼らの選んだ絵本は、よくもまあダブらないものだと思うほどさまざまなものでした。しかし、上記の6冊の中から選んだ者はあまりいませんでした。しかし、これらの絵本はやはり幼児教育に携わる者は一度は触れるべき本だなぁ、と思います。そうした意味でも、この「絵本探究」の授業は意義深いのではないかと思っています。
 まあ、どうなりますでしょうか。実際に授業を初めてみて、学生たちがどのように動いてくれるか、です。私はお膳立てをして、後はファシリテートし、カンファレンスに努めようと思います。