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全国大学国語教育学会筑波大会に参加してきました

 今日と明日、第127回全国大学国語教育学会筑波大会が開催されています。私は久しぶりにこの学会に参加し、発表してきました。私が発表したのはこれで2回目。しかも、前回もこの筑波大学での開催でした。広大な筑波大学のキャンパスに圧倒されながら、何とか発表を終えてきました。
 発表に際してハプニングがありました。私はプレゼン資料によって発表しようと思い、iPadとMacBookAirに資料を準備していました。それを会場のプロジェクタにつなげようとしたところ、どちらも認識されませんでした。会場係の学生さんによると、筑波大学のプロジェクターはMacとは相性が悪いとのことです。いやはや、大ピンチです。幸い、持参した資料はそのプレゼン資料をそのまま印刷したものでしたので、紙ベースで発表しました。実は、私の前にもPCのプレゼン資料が映し出されないハプニングに見舞われた発表者がいました。この方はWindowsマシンであるにも関わらず、プロジェクターに映りませんでした。しかし、この院生の方はお笑いを研究している方で、お笑いのノリそのまま、発表も乗り切ってしまいました。いやぁ、これは負けてられません。ちょっと発奮いたしました。
 今回の私の発表は「話し合い学習の手法の違いが読解方略の伸長に及ぼす影響」というものです。リテラチャー・サークルとファシリテーション・グラフィックを用いて読解の授業を行った実験群2クラスと、特別な手法を用いないで話し合い学習を行わせた統制群1クラスとに、読解方略の伸長に関する自己評価質問を授業の前後に行い、その結果を分析したものです。これを通してリテラチャー・サークルとファシリテーション・グラフィックとの手法の違いを明らかにし、それぞれの特徴を直接比較できると考えて行った実践研究です。しかし、分散分析で分析した結果は、3つの手法間に有意な差はない、というものでした。こちらの期待した結果ではなかったのですが、それならば考えられるところはあります。3つの手法に有意差はないけれども、今回の話し合い学習を実践することによって学習者の読解方略は伸長しているのですから、読解の授業においてはどのような手法を用いても、とにかく話し合い学習をした方が良い、ということになります。そこで、この観点を踏まえて年間指導計画の作成にあたっての提言をいたしました。
 学会発表って、本当にいいものですねー。やるたびにそう思います。これは癖になりそうです。発表する20分間の緊張と終えた時の充実感もさることながら、後の質疑応答の時間で、実に有益な質問を受けるのです。今回も4人ほどの方から質問を受け、どれもとても参考になりました。
 玉川大学の松本先生からは、自由に話し合い学習をさせたその内容を調べることで学習者の内面の伸長を探ることができるので、宝の山を目の前にしてそれに手をつけないでいる、と指摘いただきました。松本先生ならではの視点で、これは私の研究に常に付きまとう問題点です。FGの模造紙に記されたメモを分析する方法をいよいよ開発せねばならないなぁ、と思わせられました。
 千葉大学大学院に派遣されておられる林先生からは、リテラチャー・サークルでは4つの役割の全部を学習者が順番に経験するものだが、今回の実践では2つだけにとどまっており、それが成果が上がらなかった原因になるのではないか、との指摘をいただきました。本研究の実践において、話し合い学習を2時間しか設けていないことがかなりネックになっていると思います。4つの役割の2つだけしか回せなかったのもそれが原因です。研究計画の見直しが必要だと思います。
 その他に島根大学の冨安先生と京都教育大学院生の方からも確認の質問などをいただきました。本当にありがとうございました。
 私の後に発表されたのが京都ノートルダム女子大学の工藤先生で、こちらもファシリテーション・グラフィックを用いた話し合い学習についての計画を発表されました。この中で、私が用いた尺度とは違った尺度を提案しておられ、その有効性が期待されます。工藤先生は2年前に私が発表した際にご質問をいただきました。こうして、いろんな方々と少しずつ接点を持つことができるのも学会発表の魅力です。非常に有意義な時間でした。
 残念ながら家庭の都合で、午前の自由研究発表が終わった後、すぐに新潟に帰ってしまいました。まだまだ聞きたかったなぁというのが偽らざる気持ちですが、次の機会を楽しみにしておきましょう。