ライティング・ワークショップの授業4回目

 先週の水曜日にライティング・ワークショップの授業の4回目を行いました。初めに、先々週の第3回目で学生が書いた振り返りの中から、他の学生にも読ませたいものを抜粋したプリントを配布し、これらの重要箇所に傍線を引きながら読ませました。その中から、さらに抜粋したものがこれです。

  1. ワンセンテンス・ワンアイデアということを頭に入れて、文章を書こうと思った。自分は文をダラダラと長く書くクセがある。だから今日学んだ、接続語を活用していこうと思う。自分の好きな本を他人に紹介するというのは、こんなにワクワクすることなのかと感じた。選んだ本の魅力を120%伝えられるように、読みこんでいこうと思う。みんなそれぞれ、テーマを決めている。他の人の作品が楽しみだー! 紙芝居が楽しみです。
  2. 1つの文章を作るためには色々なことを考えて、構成を考えたりすることは難しいと感じた。でも、自分が文を書いた時に読みやすいと思ってもらいたいので、実践してみたい。友だちが持ってきた本を少しよませてもらった。自分の読むような本とは違ったので、新鮮な気持ちになった。いろいろな本に挑戦していきたい。みんな色々な考えがあるんだなと感じた。私は本を読もうと思っていて、まだ読む本が決まっていないので、家で探してみようと思う。
  3. 大切なところをマーカーで引いたので、読み返したとき注意してみることができると思った。文章を書く時は、今日学んだことを思い出して相手に伝わりやすい文を書きたい。授業の時間だけでは、おわらないと思った。だから、空き時間に本を読んだり、原稿を書いたりしたい。班のみんなの進むペースが一緒だった。もっとみんなが進みやすいよう言葉がけをしたい。

 1番目の「自分の好きな本を他人に紹介するというのは、こんなにワクワクすることなのかと感じた」という感想は、正直嬉しかったです。こんなワクワク感を、私が今までにやってきた授業で与えてこれただろうか、と思うと、この授業の可能性を感じます。
 2番目の「友だちが持ってきた本を少しよませてもらった。自分の読むような本とは違ったので、新鮮な気持ちになった。いろいろな本に挑戦していきたい「というのは、グループで学びを進めていくことの利点がよく現れています。特に本の選書は自分の傾向が出やすく、自分が興味を持つものとは違う種類の本に出会うのは普段ではなかなか難しいでしょう。その点、グループで学ぶことによって新たな分野の本に出会うことができるのはとても良いと思います。
 3番目の「授業の時間だけでは、おわらないと思った。だから、空き時間に本を読んだり、原稿を書いたりしたい」という感想も嬉しいものでした。短大の学生はあまり空き時間がありません。よって、空き時間があればそれは貴重なものです。その貴重な時間にこの授業の準備をしたいと書いてくれました。学生の主体的なやる気を引き出すことができたのかな、と思いました。
 4回目のミニレッスンでは、「文学作品の構造」を紹介しました。物語には普遍的な構造があります。(1)導入部 → (2)展開部 → (3)山場の部 → (4)クライマックス → (5)終結部 の5つの部分を持つのが物語・文学作品の特徴です。したがって、文学作品を作る際にはそれら5つの部分をどう構成するかを考えればよいのです。また、文学作品を読む際にも、今読んでいる箇所が5つの部分のどれに当たるのかを意識しながら読むことで理解が促進されます。こうしたことを実例を用いて説明し、学生にも実例で分析させました。私が説明に取り上げたのは「名探偵コナン」です。また、学生に試しに分析させたのは「桃太郎」です。こうした実例を通して、文学作品を分析する面白さを実感してもらえればな、と思いました。ただ、学生の食付きはあまり良くなかったようです。私語が少し聞こえました。今度は、この「私語」をどうすべきかについてミニ・レッスンをしようかな?
 以下は学生による活動の時間、グループ内での共有の時間、全員での共有、そして振り返りと続きました。この4回目では、学生はどんな振り返りをしてくれたのか、明日、確認しようと思います。