連続の会議、でもそれがいいんだよ

 赴任して5日目の今日は新年度スタートのための会議の連続であった。どこの高校でも今日はそうだろう。新潟高校はこの会議の連続を2日間くらいに分散していたはずだが。その方が、新任の身にはありがたい。何しろ、昨日までの4日間は手持ちぶさただったからね。何かすべきことがあった方が精神的には落ち着く。
 新発田高校では新年度の職員会議が10時から始まる。これには少し驚いた。今まで勤務した学校はすべて9時から会議が始まったので、ちょっと戸惑った。その間、懸案となっていたバトミントン部の顧問会議が開かれた。私は新発田高校では美術部の主顧問とバトミントン部の顧問の一員となった。私にとっては、この部活動の顧問という業務は理解不可能なものである。自分が高校生の時、部活動は何よりもその中心の存在だった。クラシックギター部は私の青春そのものである。だが、いざ自分が教員となり、部活動の顧問をすることになると、それに対する激しい違和感を感じ続けている。何しろ、私はクラシックギターリュートなど撥弦楽器ばかりをやり続けてきた。それ以外の文化・芸能的経験は皆無である。スポーツは何もしたことがない。そんな人間にどうして部活動の顧問をさせるのか、不思議で仕方がない。特に私はクリスチャンで、土日は集会に行く。これはもう私にとっては最優先事項である。それを部活動の業務は妨げるのだ。全く、土日くらい休めよ、と言いたい。
 美術部は月〜金の放課後に活動しているそうだ。生徒たちだけで運営している。そう! それが部活動のあるべき姿だよ! こんなことを思うのは私くらいのものなのだろうな。バドミントン部は土日の監督を顧問4人が交代で付くらしい。やれやれ。久しぶりに顧問の業務で悩まされる。
 その会議の後、10時から職員会議があった。これでやっと新発田高校での業務の全貌が提示された。理解できたかどうかはともかくね。時間割もやっと示された。初めての55分授業、久しぶりの6限までの日程である。1日4コマの日が2日もある。しかも月・火だ。先が思いやられる。
 午後からは分掌会議が13時からあった。進路指導部としての業務の全貌が、とりあえず示された。新発田高校はキャリア教育に非常に力を入れている学校で、総合的な学習の時間にキャリア教育をしっかり取り入れている。その元締めの1つが進路指導部であるらしい。
 続いて教科会議がある。それぞれの会議は40分くらいの間隔で設定されていて、なかなか小気味よい。さらに学年会議が続いた。15時までにはすべての会議が終わった。全部で4つの会議が立て続けて開催された。最近はどうも椅子に長時間座っていることが苦痛である。体がむずむずしてくる。腰が少し痛いのだが、そのせいもあるのかな。会議の連続は、よって結構辛い。でも、ようやく業務がある程度は見えてきた。これから先のことも少しは見通しが付いた。何より、やるべきこと・参加すべきことがあって、時間をつぶすことができた。以前から勤務している人は毎年同じことを繰り返しているだけで、それでもやらなければならないことで、かったるいのだろう。しかし、新任の人間にとってはこの会議の連続はある意味でありがたい。
 昨日あたりから、少しずつだがこの新しい環境に慣れ始めている、という実感を持つことができている。まだ「ホーム」になっていないのだ、という認識を自分で持つことができたことがきっかけかな。それとも昨日から懸案となっていた仕事に着手したからかな。
 ともあれ、最初の5日間が終わった。いやはや、今までに経験したことのないハードで苦痛な5日間だった。仕事の忙しさによるものではなく、ただひたすらストレスに曝され続け、それに耐え続ける日々だった。予想はしていたが、予想を遙かに超える厳しい5日間だった。幸い、明日と明後日は学校に行くべき仕事がない。ゆっくり、通常の土日を過ごしてこの精神的な疲れを癒やすこととしよう。来週からは生徒が動き出し、授業が始まる。今度は仕事の忙しさというハードな毎日が続くだろう。何とか乗り切るしかないね。