センター演習の毎日

 3年生のセンター演習が真っ盛りである。センター試験の前日まで、ともかくもセンター形式の問題を解きまくることになる。まあ、センター形式の問題は多少「慣れ」というものがあり、ある程度回数を重ねることで慣れていくものである。よって、その練習を重ねていくのはよいことである。
 ただ、それを指導する教員にとっては、この演習の授業はなかなかしんどいものがある。何しろ教員は単に問題が「解けた」というだけでは済まされない。それをどう解くのか、どう考えればよいのか、どこに目をつけるべきなのかを、指導できなければならないのだ。しかもそれがほぼ毎日新しいものに入れ替わっていく。そのために、準備が非常に余計にかかる。演習が始まると、本当に毎日忙しくて、目が回りそうだ。それなのに、雑用も変わらず降りかかってくるので、勢い仕事を家に持ち帰ることになる。これで3日間連続して自宅でセンター形式の問題を解き、その解説のプリントを作成し続けている。やれやれ。
 そんな中、この本を読み終えた。

呪いの時代

呪いの時代

 いやぁ、内田樹本の中でも、これは大当たりである。しばらく対話本ばかりを読んでいたが、この本のように雑誌に不定期で連載された文章もなかなか読み応えがあり、またまとまった思想が語られていて、非常に興味深かった。
 内田樹による贈与論である。贈与という形態の意義が改めて理解できる。その意味で本当に満足した。