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三つ巴の状況の中で

 今日の授業は2つ。理数科現代文と古典講読である。理数科現代文は「日本の庭」のいよいよ佳境の部分、桂離宮の美しさの核心の読解に入る。しかし、万葉集以降の日本文学が「自然の本質的な美」をずっと追求してきたことをたどる際に、つい「枕草子」や「徒然草」や「奥の細道」などが自然の美しさをどのように表現してきたかということを生徒に聞いてしまった。いや、面白い問題設定だったのだけれど、これで大きく時間を食ってしまった。今日はできれば、その「自然の本質的な美しさ」を日本の美術は追究しなかったという件を解釈させたかったのだけれどね。実は明日、M高校から電子黒板利用の視察の方々が来ることになっており、国語科にも来られるのだ。それで、その時の授業で示そうと思っていることのリハーサルをやろうと思っていたのだ。やれやれ、これではリハーサルにならない。ほとんどぶっつけ本番だな。
 古典講読も「道長女院詮子」が面白くなってくる。女院の再三の懇請に一条天皇が嫌がって「夜の御殿」にこもってしまう。そこに女院が入り込んで、泣く泣く懇願し続けるのだ。その女院が夜の御殿からなかなか出てこず、道長が胸をドキドキさせて待っている。という件で終わってしまった。しかし、緊迫した、そしてよく分かる描写だね。一条天皇は必死で母に抵抗していたんだね。それも皇后定子を愛するが故である。以下に帝が定子を心から愛していたか、実によく分かるところだ。そうしたところを、生徒に尋ねながら訳し、人物関係を整理していく。非常に読み応えのある、素晴らしい箇所だ。
 そうやって楽しみつつも、一方では博士論文の執筆、そして来週月曜日に迫った図書館協議会の研究大会の準備を進めている。そこに、先週行われた実力テストの採点、生徒から頼まれている添削の業務が控えている。タイトルを「三つ巴」としたが、「四つ巴」(とは言わないよね)の状況だ。そのうち、採点と添削をずっと後回しにして、ともかく執筆と準備の方を優先している。いやはや、体がいくつあっても足りないとはこのことだ。
 ともあれ、忙しいのはよいことである。もう少し、後少し、頑張るぞ!