ともあれ、一歩前進せねば

 今日の休日は、家族は胎内のフィッシング・パークへ出かけたが、私は模擬試験の監督があるので学校へ。全統論文模試を学校で行うのである。私は小論文指導の担当なので、小論文に関する模試は私が取り扱っている。本校の場合、この小論文模試を受験する者はだいたい15名前後しかいないので、監督も私一人だけで足りる。教室も1教室だ。今日は論文模試が終わっても、そのまま学校に居続けることにする。何しろ仕事と作業がたまりにたまっているし、家に帰っても妻たちと一緒には行動しなかった中3の長男がくすぶっているだけなので、なおさらだ。
 また、業者からかかってきた電話に応対する。先月下旬に異常が出てしまったハードディスクの検査を依頼した業者からだ。私が使っているPowerBookに外付けで使っているハードディスクが認識されなくなってしまったことは先日書いた。あれからいくつか復旧作業を試み、Facebookを通じて教えていただいた方法をやってみたりしたが、やはり認識されなかった。これはダメだとお手上げ状態のところ、インターネットでたまたま紹介されていたハードディスク等のデータ復旧業者があったので、そこにメールを送ったところ、今日電話がかかってきた、というわけだ。症状を細かく説明したところ、やはり物理的障害の可能性が高いそうだ。そうなると、クリーンルームでの作業、HDDの磁気ヘッドの交換、読み取りプログラムの修正などが必要であり、概算で5〜25万円(!)かかるそうな。いやはや、とんでもない金額である。とりあえず無料の検査をお願いし、HDDを業者へ送ることにした。これで検査を行い、正確な見積もりを教えてくれるそうな。どうやらHDDの復旧を諦めなくてはならないね。ちなみに、他の業者もインターネットで調べてみたが、物理的障害の場合、かかる費用はあまり変わらないようだ。
 今日はその他に自らがやらなければならない作業に邁進した。実は、今月末をめどにある論文の草稿を書かなければならない。その作業がほとんどと言ってよいほど進んでいない。もう大変なことなのである。今までであっても目先の仕事や授業準備などで忙殺されていたのに、今月1ヶ月だけで書けるわけがない。そうは思うものの、やらなければならないのだ。
 そこで、今日はそのために必要な準備作業をいくつか行う。まずは先月書いた論文に対して修正意見が寄せられたので、それに従って書き直しを始めた。だが、書き直しに必要な資料を家においてきてしまったことに気づき、その作業は中断させる。
 次に、この4〜6月に行った舞姫の授業実践のデータを整理する。生徒にアンケート調査を行っているが、まずはそれをデータ化しなければならない。アンケート用紙を名簿順に並び替え、生徒が5段階で評価している数値をコンピュータに打ち込む。打ち込みながら、この作業はせめて夏休み中に終えておくべきだったなと痛感する。いい加減、この実践に記憶が薄れている。夏休み中ならばまだ記憶がはっきりしていたのにね。今さらながら、自分の計画の不備を思い知らされる。
 3クラス、8回分のアンケートをデータ化し、次は「js-STAR」を用いて混合計画の分散分析にかける。今回のアンケートは2要因(相互交流の有無・事前と事後の調査)なので、その形にデータを整理し、js-STARの「AsB」形式で分散分析を行った。まだやり終えていないのだが、結果はあまり芳しくない。今回の授業は「関連づける」方略を意識的に使用するように授業を設計し、行った。ところが、「関連づける」方略に関する3つの質問項目を統合して分散分析をしたところ、事前・事後の主要因のみが有意だと出てしまったのだ。これは、生徒同士で相互交流をしてもしなくても「関連づける」方略に関する生徒の意識は高まることを意味する。これだと研究の意味がないので、3つの質問項目を1つ1つ分散分析することにした。そうすると、1つの質問項目で交互作用が有意になった。やれやれ。一時はどうなることかと思ったよ。たとえ1つであっても、それは研究の成果だと言える。と同時に、今回の実践の方法ではまだまだ生徒に方略使用を意識づけることには不十分だったのだ、ということも分かる。この結果は、ある意味とても有り難いものである。
 このようにして、作業はともかくも一歩前進した。残りは999歩くらいかな。それとも9999歩?このように、全体の作業量を認識していないから作業の手順を間違えるのだな。同時に私は、本当にどうにもならなくなるまで追いつめられないと動かない性格であることも分かる。何とかせねば。頑張るぞ!