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漢詩の魅惑:後期夏期講習6日目

 今日の教材は平成22年度の第4問、漢文である。この年は古文で和歌が6首も載っているは、漢文では漢詩がらみの出題がされるは、まあ難問がそろっていたものである。もちろんそれぞれ和歌に関する出題、漢詩に関する出題は工夫がされていて、和歌の方は「正しくない」ものを選ぶ形式であり、漢詩の方は押韻についての出題はない。和歌の「正しくない」ものを選ぶものは、選択肢そのものが和歌の理解を促すものになっている。よって問題を解くことによって文章理解が進むようになっている。だから見た目よりはそれほど難しくない。だが、漢詩の方はなかなかそうでもない。選択肢は漢詩の内容と読みぶりを、漢詩自体の意味から一歩高い視点から見ることによって捉える必要のあるものとなっている。すなわち、漢詩の意味内容ではなく、漢詩全体に関するメタ認知的な判断が必要とされる。こうしたメタ認知的判断、漢詩全体の読みぶりについての判断をする練習は普段の高校の授業ではそうそうされていないだろう。むしろ、この点は教師が最後に説明して終わりにしてしまうようなことである。高校生がこうした漢詩の読みぶりに対する判断をする能力をどの程度身につけているか、そんなことが問われるような問題だった。
 漢文の方の内容も設問も、決して易しいものではない。無論、句法をしっかり理解していれば対応できる設問ばかりである。だが、それがあやふやな者にとっては、その知識のなさがすぐに露呈してしまうものだ。つまり、文脈で「何となく」理解するということができない。そうした意味では、難問ではあるが、高校生の高校での学習到達度を測るのには良い問題であったのかもしれない。やや、全体としてのバランスに欠けているけれどね。
 ということで、解説は句法を中心に、そして文章の対句的構造を指摘しつつ、説明していった。今日の問題は生徒たちはどんな出来だったのだろう。まだまだ基礎基本を強化しつつある彼らに結果を求めるのは早計ではあるが、現段階での基礎学力習熟度を計測するのにはよい機会である。
 さて、夏休みも後1日、夏期講習もあと1回である。生徒たちの感触はどうだろうか。果たして彼らは夏休みを有意義に過ごせただろうか。やろうと考えていたことが意外にできない、ということをおそらくは痛感したことだろう。ともあれ、その現実を受け止めた上で、次に進むしかない。それは私自身も同じ。今の自分の状況を冷静に把握し、次のステップへ踏み出さなければならない。
 頑張らねば。