「ファシリテーター型教師養成セミナー」

 今日は午前中に人間ドックに生き、午後から「ファシリテーター型教師養成セミナー」に参加した。あまり体調が良くない中で二つのビッグ・イベントに参加し、ちょっとグロッキーである。いや、途中でかなり回復しましたけれどね。
 人間ドックは駅南の「プラーカ中村クリニック」にお願いした。ここは胃カメラを鼻から入れる方法を採っているという特徴がある。この方法だと、口から入れるよりもかなり苦しみは軽減される。結果はほぼ異常なしだった。やれやれ、良かったね。
 この医院は人間ドックが早く終わることに特徴があるのだが、意外に時間がかかり、そのまま次の会場に向かう。何と、会場は「東北電力ビッグ・スワン・スタジアム」の会議室である。いやぁ、ビッグスワンの中に貸し出しの会議室があるとは思いもよらなかった。初めてビッグスワンの中に入りました。
 さて、「ファシリテーター型教師養成セミナー」である。今回は、このセミナーに、参加者としてだけでなく、発表者としても参加した。昨年初めて参加して、その後、月1回の研究会に何回か参加し、実践報告もした私は、この「にいがたファシリテーション授業研究会」のメンバーとなっている。そこで、今日のセミナーでポスター・セッションによる実践発表を行う場があるのだが、そこで実践を発表して欲しい、との依頼を受けていた。人間ドックもあり、躊躇していたのだが、いずれは発表する実践について先だって発表するのも良いかと思い、引き受けたのだ。
 セミナーはまず基調講演から始まった。今年のテーマは「ファシリテーションによる学校づくり」である。新潟市立白新中学校の事例発表が行われた。白新中学校では自分たちの研究主題を立案し、練り上げ、共有していく過程にファシリテーション・グラフィックを用いたのだ。さらに、4月当初の生徒の学級づくりや学年目標づくりにもファシリテーション・グラフィックを用いた。このようにして、研究が上から押しつけられたものではなく、自分たちが作り上げたものだという共通認識を持つことに成功したり、生徒たちが学年目標を自分たちのものだと認識することに成功したりした、という報告をした。こうした、前に進もう、というテーマを上から押しつけられるのは一番非効果的なことだけれど、ファシリテーション・グラフィックを用いることによって自分たちが作り上げたのだという意識を持つことはとても大切だと思う。
 その後、10種類の実践発表が、ポスターセッションの方法によって発表された。小学校が2事例、中学校が3事例、高等学校が2事例、大学が1事例、一般が2事例である。高等学校の2事例は私と、岐阜県立可児高校の先生の事例が報告された。15分間の発表を2回行ったのだが、ポスターセッションなので、聞きに来てくれるお客様がいればその時間中はずっと発表することになる。私の所には幸いにも5、6人のお客様が2回とも来てくれたので、必死になって説明をし続けた。おかげで他の発表を聴くことができなかったけれどね。
 次にファシリテーション・グラフィックを用いた話し合いの実演を行った。参加者より「このことを話し合いたい」というテーマを12個募り、そのテーマを出した人を中心にテーブルを作り、他の参加者は話をしたいと思うテーマを自由に選んでテーブルに集まって25分間話し合う、という方法だった。これは良いね。テーマも自分たちで出せるし、話したいテーマも自分たちで選べるのだから、参加関心度が高い。各テーブルには模造紙とマジックペンが配られ、ファシリテーション・グラフィックを用いて話し合われたことのメモを取りながら話し合いは進んだ。
 私は「国語の授業にファシリテーション・グラフィックを取り入れるには」というテーマを出してくれた方の所に行き、話をした。全部で7人の参加者だった。テーマを出された小学校の先生が記録者となり、メンバーによって出された話をどんどん記録していきながら、各自の実践の様子や疑問点と国語の授業における活用法の特徴などを話していった。25分間はかなりあっという間だった。
 その後、10分間で話し合ったことのレポートを作成した。話したことを3〜5つに箇条書きでまとめる程度のものである。それを全部で11グループになった各グループの代表が読み上げる形で発表し、共有が行われた。さまざまなテーマに対するさまざまな結果が発表され、なかなか楽しかった。
 今年もこのセミナーは楽しいものだった。こうしたセミナーでは、関心はあるけれどつまらない、というものが多いように思う。しかし、ファシリテーションのセミナーはそのように思うことがない。楽しく、3時間半を過ごすことができた。