今日は漢文day!

 前期夏期講習3日目。毎日センター形式のベーシックな問題を古文1題、漢文1題解かせている。生徒には予習として課し、講習中はその解説を私がし、さらに生徒には復習をさせている。1日3科目の講習を受けているので、生徒の負担はけっこうなものだろう。でも、それがこの時期の特徴ですから。しゃにむに1日12時間くらい勉強する経験ができるのはこの夏くらいしかない。あっ、来年以降も続けることはできますが……。でも、現役で、そして高校の校舎の中で、あの同級生たちと、ともに脳味噌に汗かいて過ごすこの夏は一生のうちにたった1回しかない。生徒には存分に味わい尽くして欲しい。
 さて、講習は漢文オンリーである。何しろ昨日は古文の説明と演習で65分を使い尽くしたので、今日は漢文オンリーで行こうと考えた。とはいえ、毎日漢文の句法の練習を10分間やっていますからね。テキストの解説の時間が短くなるのも道理である。
 漢文は怪奇小説みたいなものなのだろう。ある人が3回死んで2回生き返ったという話である。そのことにより、生死の境は特別なものではないのだ、というものだ。中国にはこのように荒唐無稽の話がゴロゴロあって、時にこちらの凝り固まった常識を吹っ飛ばしてくれることがある。いやはや、その分メンタルモデルが働かないから、時に読み誤るのですけれどね。それにしても問1の問題は難問だった。「道破」なんて熟語、初めて見たよ。
 今日は疑問と反語の見分け方、文末助字の読み方を復習し、その知識を使って傍線部になっている2箇所を疑問か反語か見分けさせた。しかし「豈〜」の文が疑問文であるということはあり得るのかなぁ。辞書を引いてもどうも見かけないのだけれど。
 ともあれ、そうして見分けた後、傍線部を句法の訳し方に忠実に沿って直訳することをさせた。その上で選択肢を絞らせる。直訳の訳し方を参考にすれば、5宅の選択肢はだいたい2つか3つに絞られる。ここまで来たら、後は本文の内容で選択できる。傍線部の前後関係でちゃんと正解を選ぶことができるのだ。逆に言うと、それだけ句法の知識が必要であり、句法の読み方・訳し方という漢文の基礎・基本を身につけている必要があるわけだ。生徒にはこのところを理解して欲しい。センター形式問題の解き方ではなく、センター形式の問題を使って、基礎・基本の必要性を体感して欲しいのだ。
 このことを生徒にしっかりと伝えなければならないね。