「舞姫」の授業:第2段落の読み取りその2の2

 今日の授業は2コマ。古典講読と現代文である。
 現代文は理数科での「舞姫」2段落の読み取りである。とはいえ、このクラスでは前回生徒に質問をさせてから読み取りをする、その続きである。生徒からの質問は私の用意した2つの質問を解決することでほぼカバーすることができる。そうした点で、生徒の持つ疑問と私が用意する質問と、やはりほぼ同じ点について疑問を持つのだなぁ、と思う。
 さて、今日取り上げた質問は以前文系クラスで行ったものと同じものである。

3.「まことの我」とはどのような内容のものか。
4.「我が本性」とはどのような内容のものか。

これらを解決するために、それぞれが書かれている本文の範囲を明確に指定し、その中から「まことに我」「我が本性」の内容を説明している箇所をそれぞれ指摘させる。その挙げられたものを検討して、それぞれの内容をまとめていこうというわけだ。一種の帰納法である。
 3分間ほどの時間を与えて「まことの我」について指名して答えさせた。しかし、残念なことにある生徒は「範囲はどこまででしたっけ?」と聞いてきた。どうやら彼は3分間何もしていなかったらしい。私に指名してそこで考え始めていた。うーん、先を急いでいたためスルーしてしまったが、これは厳しく指導すべきだったなぁ。実はこのクラスの場合、ある理由のために隣同士で自分の作業結果を確認させるということをあまりしていない。この時もあえて(ちゃんと理由はあります)3分間が過ぎたあと、すぐに生徒に指名し始めた。それも影響しているのかな、その生徒は自分の怠慢を棚に上げていた。
 隣同士で話し合いをさせることをさせていないせいか、このクラスはたまに話し合いをさせてもひどくノリが悪い。話をするのはクラスの半分くらいだろうか。あとはせっかく与えた時間を黙々と一人で過ごしている。うーん、よろしくないなぁ。
 ただ、話し合いをしていないからといって、成果が全くないはずはない。ある程度の成果はあるはずである。これを検証するためにやっているのだから。
 古典講読は「張良」の話があともう少しで終わるのに、今日は眼科検診があったり、私もゆっくり時間をかけて授業を進めたりしたために、最後の1行を残したところで終わってしまった。これから張良の人柄についてまとめさせようと思っていたのになぁ。