電子黒板を使った現代文の授業に挑戦

 電子黒板については、もう数年前からその存在を知っていた。教室の黒板に映像を映し出し、その画面に直接書き込みができるものである。これを国語科で使うといいだろうなぁ、と思っていた。何しろ私の授業では教科書本文のここに書いてある、という説明をよくするからだ。あるいは古典では、教科書本分の一部を黒板に書き出してから、そこに書き込みをして説明する。このように教科書本文を生徒に提示して、そこに説明を書き込むという作業が常態である。その教科書本文がプロジェクタで提示されれば便利だろうなと思っていた。
 本校では昨年3月から、各教科の代表が電子黒板を使って授業を行うことになっていた。国語科は私がその任に当たることになっていた。しかし、その時は授業内容が電子黒板に合わなかった。そこで、この4月になって現代文の評論を扱っている授業で電子黒板を使ってみたわけだ。
 評論は大森荘蔵の「真実の百面相」という文章である。この文章の要約文を作成する授業において、電子黒板を活用した。以下のように授業を行った。

  1. 生徒には前時に本文プリントを配り、以下の作業をしておくよう伝えてある。小論文の授業でやらせた、要約文の作成法の応用である。
    1. キーワードを○で囲む
    2. 具体例を( )でくくる
    3. 接続語を△で囲む
    4. 筆者の意見の箇所に傍線を引く
  2. 本時、生徒に各自の作業結果を確認させる
  3. 生徒に配布した本文プリントと同じレイアウトになるよう工夫した画面を電子黒板で映し出す
  4. 生徒に指名して具体例や筆者の意見の箇所を答えさせ、それを映し出された本文に書き込んでいく
  5. 複数の生徒に指名し、解答の結果が違う箇所はどちらが良いのか臨席同士で考えさせる
  6. 筆者の意見の箇所を確定させ、それをつなげて要約文ができることを伝える

 授業では、私が終了時間を勘違いしたこともあり、最後まで終わりきることができなかった。しかし、同様の作業を本文プリントのペーパーで行ったクラスと比較すると、そのクラスでは全体の半分しか進まなかったのに、今回の授業ではほぼ終わりまで行くことができた。ペーパーで行ったクラスでは、生徒が解答した本文箇所がどこなのか確認するのにかなり時間がかかった。しかし、今回のクラスでは生徒が解答した箇所を、映し出された本文で同時に確認しながら書き込むことができるので、大幅に作業を進ませることができたのだろう。正直、この効率の良さには驚いた。
 ただ、生徒に配布した本文プリントはA4用紙の裏表で本文全部が入るようにしたものだったので、時間や行間がかなり詰まっている。また字も10ポイントにしてしまった。プロジェクタで映し出す本文プリントもそれと同じレイアウトのものにしなければならないので、映し出されたものはかなり字が小さくなり、見えにくいものになってしまったようだ。授業をしている本人は大きく(粗く)見えるのだが、生徒から見ると小さくて見えづらかったのかもしれない。今度生徒に聞いてみよう。
 古典の場合は教科書本文をそのままpdf化したものを映し出せばよいだろう。そしてそこに書き込みをするのだ。授業のやり方がだいぶ変わるかもしれない。ともあれ、個人的には電子黒板の良さを実感した授業だった。
 なお、この授業の様子は、新潟県立教育センターで後日紹介されるそうです。興味がある方は、センターのHPに注目していてください。センターの方々が来られて、写真やらビデオやらを撮って行かれました。(^^ゞ

ビブリア古書堂の事件手帖2』読了

 長男に頼まれて購入した第1巻を読み終え、なかなか面白かったので、第2巻も購入し、読了した。紹介してくれた長男に感謝!である。
 第1巻は本屋大賞候補にもなっているものだが、第2巻から「本編」だそうだ。6月に第3巻が出る予定と聞く。楽しみである。古書にまつわる人の人生をうら若く美しい古書店女主人が解くのを、バイトの主人公が見聞するという内容である。その古書にまつわる部分はまあふ〜ん、と思う程度だが、主人公と女主人との関係が次第に近づいていく、その過程が楽しい。基本的にこういうつかず離れずの関係が好きなのかな。

4/18

 昨日は大学にある書類を提出する必要があり、その書類を必死になって書いていた。今までその書類を徹夜して下書きをしていたのだが、もう朝の4時頃になると頭がガチガチになってきて新しい発想が出てきそうもなかった。それが、指導教官から有益なアドバイスを受け、それに沿って書き直しをしようとした。
 そこで、今度は徹夜をするのではなく、早く寝て午前4時に起き、3時間というリミット付の時間を設けて書き直しを行った。いやはや、こちらの方が私の体調に合っていることが分かった。少しは休んだ頭からは発想がしっかり出て来るし、タイムリミットがあるので集中して作業に取り組めた。結果、7時30分頃に書き直しはほぼ完成した。細かい修正はその後で行った。
 いやぁ、今まではタイムリミットに間に合わなくなることを恐れて、重大な仕事は徹夜して行っていたのだが、これは早起きして行った方が良さそうだなぁ。ちょっとした発見である。