来年度の準備が進む

小論文の授業

 授業は2コマ。小論文の授業が順調に進んでいる。1つは小論文で自分の意見を発想させるために、「発想ゲーム」と称して発想の練習をさせた。マンダラートを応用し、3×3のマスの中央に書かれたテーマから思いつく単語を2分間で書かせた。最大8つ書ける。最初は「正義」というお題にした。2分間くらいだと8つのマス全部を埋める者もいるし、埋められない者もいる。次に、テキストに書かれている「発想のためのヒント」を確認させ、関連するものを思い出す、比較する、逆を考える、プラス面・マイナス面を挙げる、「もし……がなかったら」と考えてみる、などの観点でテーマを考えることで発想が広がることを紹介する。その後で第2回目として「科学技術」をお題にして2分間で発想をさせた。今度は1回目より速く、多く単語を埋められたようだ。
 その後、小論文を実際に書かせる。課題文を選び、その筆者の主張をまとめさせ、構想メモをまとめさせて、下書きをさせた。なかなか1時間では終わらないので、次回で清書することになる。生徒は熱心に取り組んでくれた。
 2クラス目はその清書をさせた。欠席の者以外の全員が提出することができ、ほっとした。

来年度の準備

 来年度の準備が着々と進んでいる。今年度の成績を学年で確認したり、来年度のスタートに際して話し合いをしたりした。教科では来年度は誰がクラスを担当するのかなども話し合った。次第に来年度を迎える準備が整ってきている。
 そんな中、こちらはまた次の学会発表の準備に取りかからなければならない。相変わらず気が抜けない。

小澤征爾さんと、音楽について話をする』

小澤征爾さんと、音楽について話をする

小澤征爾さんと、音楽について話をする

 この本は友人のfacebookでの書き込みで存在を知ったものだ。昨年の11月に出ていたのだが、まったくその出版を知らなかった。いやはや、不覚であった。
 村上春樹が、私も大好きだクラシックを、しかも小澤征爾と語るなどという夢のような対談である。しかも内容は一般的な対談というのではなく、本当に村上春樹の家で二人が音楽について自由闊達に話をしているのを側で聞いているような筆致で記されている。実に豪華な内容だ。さらに、グレン・グールドについての話もされたりして、もう私としてはこんな素晴らしい組み合わせの本が出たこと自体が奇跡だ。
 そして、内容も期待に違わず大変に興味深く、面白く読めた。読み終わるのが残念に思うくらい、読んでいて面白かった。この本は様々な合間に読んだりしていたが、今回北九州に旅をするのに伴って、飛行機の中や新幹線の中で読んだ。読み終わったのはスターフライヤーの飛行機で房総半島上空あたりにさしかかった頃。いやぁ、贅沢な時間だった。
 村上春樹のエッセイ的な文章は本当にくつろいで読むことができる。この文章や文体がよほど私に合っているのだろう。読んでいて実に身体に馴染む。文句なしの5つ星である。