アウトライン・プロセッサを「Tree」に決めた

 今日の授業は2コマ。7組と2組の古典であった。それぞれ、源氏物語の「桐壺」の最後の部分を説明する。7組は次の「若紫」に入ったが、2組は「桐壺」における桐壺の更衣の心痛を理解させるところまでだった。「御局は桐壺なり。」というこの一文の重さをぜひ理解させたい。そこで、定番ではあるが内裏図を開かせ、桐壺と清涼殿と弘徽殿との位置関係を確認させる。そして、そこから桐壺の更衣の辛さを理解せよ、と問うてみた。2組では「更衣が必ず弘徽殿の前を通らなければならない」と答えてくれた。そうだよねぇ。自分をよく思っていない敵の前を通らなければ清涼殿に行けない更衣の辛さを慮りたい。考えてみれば、光源氏の娘である明石の女御もまた桐壺に部屋をたまわった。彼女には祖母のような心痛はなかったのだ。よって、清涼殿からの距離の遠さだけでは、更衣の辛さを理解できたとは言えまい。どちらのクラスもこちらから様々に問いかけたり、説明をしたりで、このあたりの事情を少しは楽しく理解できたかもしれない。
 今日の午前中は数学の小期末考査があった。その後、書道部の生徒を連れて作品展の撤去作業に向かう。市内中心部の東北電力グリーンプラザにて先週1週間県内の美術部・書道部の展示会が行われていた。そこに出品した作品を撤去したのである。我々が行った時、他校の作品がまだ少し残っており、それらを鑑賞することができた。みな、誠実に一生懸命に取り組んでいる。高校時代の一瞬をこうした作品に残せる彼らは恵まれていると思う。私の場合はクラシック・ギター部だったので、その演奏は記憶の中に残るのみである。でも、楽しかったなぁ。高校時代というとまず一番に部活での時間がよみがえる。
 そんな中、この本を読み終えた。

マッキントッシュによる人文系論文作法

マッキントッシュによる人文系論文作法

 いやぁ、ためになった。今はこの本に書かれている内容を切実に必要としているので、大変に参考になる。15年前くらいに購入した本だが、本には出会うべき時があるんだなぁ。
 今更ながらで恥ずかしいのだが、参考になったのはアウトライン・プロセッサとデータベース・ソフトの使い方、エディターの重要性、そして文献情報整理ソフトの存在である。もちろん、この本は「漢字TALK7」の時代のMacを対象としているので、この本で紹介されているソフトウェアといえばFileMaker Proくらいしかない。それでも文献情報整理ソフトはインターネットで探すと使えそうなものがあった。
 「pkizzy」というソフトはpdfファイルを整理するソフトである。昨今は良い論文もpdfで公開されているものが多い。それを整理するのに役立ちそうだ。
 「RT2」は文献情報ソフトである。ファイルメーカーのランタイム版を使っているので、そのままで使えそうだ。
 「FileMaker Pro」は今更言うまでもない、Macのデータベース・ソフトとして第一に挙げられるものだ。私もver.6を持っているが、なかなか使いこなせないでいる。というより、データの入力が面倒なんだな、これが。しかし、これから論文を書いていくのに、これによるデータベースの構築は欠かせない。がんばらねば。
 そしてアウトライン・プロセッサとして選んだのが「Tree」である。知人の何人かが使っているし、「OmniOutliner」は(私の使い方が悪いのか)項目の並べ替えが直感的にできない。Treeはその点、直感的でよろしい。
 後はエディターを更新しようか。私の愛用するのは「jeditX」だが、まだヴァージョンアップしていない。この際、やってしまおうかなぁ。
 でも、このようにしてソフトウェアを揃えていくと、そもそも本体のMac自体をヴァージョンアップしたくなるのが困る。私の愛機は「PowerBookG4」である。8年前の機械! Lionがまぶしいなぁ。