今日の授業は4コマ!

 他の同僚から1コマいただいたせいで、今日の授業は4コマとなった。古典が2コマ、現代文が2コマである。しかも、後述する事情で午前中に3コマが集中し、空き時間が4限のみとなった。放課後は会議である。まったく、年末を迎えるこの時期はどうして学校ってこんなに忙しくなるのだろう。

現代文

 3組と9組での授業。3組は図書館にて点検読書を行った。最初に生徒たちに書かせていた「夏目漱石の宇宙」をみんなで見ることにした。これは夏目漱石に関する文学史的知識をマップで描かせたものである。それをテーブルの各自の前に開かせ、生徒には自由に立ち歩きさせて他の生徒の作品を観させた。こうすると生徒は実に生き生きとした表情を見せる。わいわいと級友たちの作品を観ては何やら楽しそうに語っている。でも、本当によく工夫した作品が多くあるのに感心する。要素同士をつなぐ枝を植物の蔓のように描いたり、漱石の顔のイラストを描いたり、実によく工夫している。彼らの創作能力の高さに毎度ながら感心する。こうした力を折に触れ発揮させない手はないね。
 その後、30分ほどをかけて点検読書をさせた。扱う本は1冊のみ。それでも生徒たちは集中して取り組んでくれた。あるいは1時間に2冊を読むのではなく、30分程度でもよいから1冊をじっくり読ませた方が集中できるかもしれない。それを何回か繰り返せれば良いのだけれど。
 この点検読書は、今日は一緒に2学年を担当している同僚たちも実施してくれた。2人とも生徒の反応が実によい、と報告してくれた。それは嬉しいことだ。私だけの実践ではなく、こうして同僚が一緒に取り組んでくれることが嬉しい。そして、どの同僚の授業でも、生徒が熱心に取り組んでくれたことも嬉しい。
 9組は上の「夏目漱石の宇宙」を教室で描かせた。その際、3組での作品を参考に見せたところ、生徒が何人も来て彼らの作品を見ていた。一番雄弁なのは作例である。それを見て、このクラスの生徒がどんな作品を作り上げてくれるか楽しみである。
 この時、思い立って音楽をかけてみた。何しろマップを描くときなどは右脳を働かせねばならない。それにはBGMが一番である。ルイ・クープランのクラブサン曲集をかけてみた。ちょっと場違いだったかな。

古典

 2組と10組での授業。2組は「源氏物語新聞」を書き込み回覧形式で回覧させた。このクラスの乗りの良さには本当に毎回助けられる。今日も昨日の10組よりもずっと温度が暖かい雰囲気で作品を回覧していた。このクラスも力作揃いであった。「紫の上死去」と見出しを黒字に白抜きで描いてみたり、登場人物をマップ風にしてカラーで色分けしたり、「源氏物語新聞」という題字を実際の新聞のように精緻な飾りふちで飾ってみたり。そうしたイラストや表現法へのこだわりが右脳を刺激し、イメージを定着させやすくするだろう。
 10組では本文の読解に入る。今日は短縮授業のため、冒頭部分から桐壺の更衣が病弱で里がちであるというところまでしか訳せなかった。教科書で5行くらいかな。だいぶ遅れたスタートとなったが、源氏物語はこれから2年かけて付き合う作品である。作品や背景についてじっくりと理解しないとね。

ALTとの初会話

 今書いている論文には英文で要約をつけなければならない。また英文タイトルも。しかもそれを、英語の専門家とネイティブ・スピーカーにチェックしてもらい、そのサインをもらわなければならない。これは一般の方がそうするには大変だろうな。でも、教員はこういう場合にありがたい。何しろ身近にそのどちらもがいるのだから。そこで、英語の同僚に私が作った(ほとんどGoogleが作った(^^ゞ)英文を見てもらい、ALTにも見せてくれるよう頼んでおいた。だが、私自身もALTには直接頼もうと思い、今来ているALTに初めて話しかけた。
 本稿のALTは長く来ていた方がおられたのだが、今年度途中で替わってしまい、新しい方が来て数ヶ月になる。前任者は日本語もよく分かり、前に同じ用事を依頼したときは日本語で頼むことができた。しかし、新しい方は日本語が複雑になると分からないそうだ。そこで、拙い英語で用件を話す。どうやら通じたようで、嬉しかった。
 英語を使って外国の方と話をするのがこんなに楽しいのは何故なのだろう。自分の知識を使って、違う文化の人と意思を疎通できるのは不思議なことであり、また嬉しいことだ。この楽しさをもっと若い頃に知っていれば、私はもしかしたら国語ではなく英語の道を進んでいたかもしれない。それほど英会話は私にとっては楽しいことなのだ。
 ちなみに、彼はMacユーザーである。MacBookiPhoneを使っている。ここでもまた共通の話題がありそうだ。(^_^)