新潟県高等学校図書館協議会第1回研究大会が行われた

 昨日書いたように、新潟県高校SLAとしての最初の研究大会が行われた。会場は古巣の新潟県立教育センターである。ここを選んで正解だった。何しろ勝手がよく分かっている。土壇場での機転が利く。そして、指導主事の方々のご協力も得られた。
 開会式には高等学校教育課長も来て、祝辞を述べてくださった。大きな後押しの中でこの会が船出していったことを本当に嬉しく思う。
 次に全国学図書館協議会参与の対崎奈美子様より講演をしていただいた。新学習指導要領や小・中学校の教科書でいかに学校図書館が大きく扱われ、学校図書館の活用が求められているかを、データや実物の教科書を元に説得力を持って話してくださった。これはなかなか刺激的な、良い内容だった。ただ、こんな言葉を聞いたことがある。「学習指導要領が変わると小学校は大騒ぎする。中学校は『おっ、変わったな』と言う。高校は『えっ、変わったの?』と言う。」つまり、高校はあまり変わらないことを揶揄したものである。事実、前回の学習指導要領の改訂で高校の教科書が大きく変わると言われ、期待したものの、その変化は実に少ないものだった。今回もそうならないか、心配である。だが、少なくとも講演で話されたように、中学校までの段階で学校図書館を活用してきた子どもたちが高校に入ってくる、ということは事実だろう。それにどう対応するかは、我々の課題である。
 次に研究協議に移った。ワールドカフェにより、「自分の学校図書館を生き生きとしたものにするには?」というテーマで参加者に話し合ってもらった。ワールドカフェの標準形に則り、最初にグループで話し合い、次にメンバーチェンジをし、次に元のグループに戻り、最後に振り返りをした。テーブルの準備にドタバタしてしまい、そのため各ラウンドの時間を短縮せざるを得なかった。それでも、始めてみればこちらの杞憂を吹き飛ばす、参加者の熱心でくつろいだ話し合いが始まった。タイマーで時間を見ていたが、その時間の到来を告げるのがはばかられるほど、参加者は非常に主体的に話し合いをしてくださった。これには私自身が感動した。次のメンバーチェンジ後の話し合いもさらに熱が入ったようだ。講師の対崎様も話し合いに参加してくださった。第3ラウンドに入りやや疲れが見えたかな、という気がした。最後に参加者それぞれに「今日の話し合いで印象に残ったキーワード」と「明日から実行しようと思うこと」をポストイットに書いてもらい、正面に置いたホワイトボードに貼り出してもらった。私がそれを見ながら、多いものや面白いものを全体に紹介していった。こうすることで全体での共有を図るのである。ただ、何しろ時間がおしていたので、十分に紹介できなかったのが心残りである。
 最後に閉会式で指導主事よりご指導をいただき、無事終了することができた。
 会長から「研究大会をやろう」と5月頃に言われた時から、「ワールドカフェを試してみたいな」と思っていた。互いに手探りの状態で進んでいる現状では、ワールドカフェの手法が一番効果的だろうと思った。どうやらその見通しは的を射ていたようだ。主催者側の感想としては非常に盛会のうちに第1回研究大会を終えることができた。記念すべき会になったかどうかは心許ないが、思いを共有するという目的は果たせたように思う。
 参加者の皆さま、関係の皆さま、本当にありがとうございました。