訃報:Steve Jobs

 Appleの前CEOであるスティーヴ・ジョブズが亡くなった。享年56歳だという。いつかはこんな日が来るとは思っていたが、それにしてもずいぶん早い死の知らせだ。
 私はWindowsパソコンを持ったことがない。最初に持ったコンピュータはご多分に漏れずNECPC-9801である。その後エプソンの互換ノートパソコンを持った。それらのパソコンはすべてMS-DOSで動いていた。コマンドを打ち込んでコンピュータに作業をさせるタイプである。autoexec.batファイルを自分で編集して、コンピュータにいろいろな動作をさせていたものだ。
 その後に出会ったのがMacintoshである。私はこれに魅せられた。そして最初に買ったのがLC520、通称「ポチ犬」である。その次はPowerMac6100、ピザボックス・タイプといわれたものだ。そして名機PowerBook2400、あの小型さは今でも私のベストの機種である。次にiMac、5色展開になった時のものだ。そしてPowerBook G3、通称「Pismo」。そして現在のメインマシンであるPowerBook G4である。同時にiPod第3世代を購入した。その後にiPhoneを購入した。他にPowerBook165をゴミ箱から拾ってきて、PowerBook180cを中古で購入した。現在のノートパソコンの形の源となったコンピュータである。デジカメの初期の製品であるQuickTakeなんてのも中古で買った。このころはリンゴマークも6色である。
 こうやってみてくると、本当に私もApple製品によって自分の仕事をし続け、様々な教材プリントを開発し、また学会等でプレゼンをした。これがMac以外ではこんなに生産的な仕事はできなかっただろう。
 それらの生みの親であるスティーヴ・ジョブズはやはり尊敬すべき人であった。また、彼のプレゼンの素晴らしさも一層彼への親しみを感じさせていた。
 そのジョブズが亡くなった。うーむ、はっきり言ってショックである。6月に公の場で見せた彼のプレゼンは、素晴らしい内容であるものの、彼の異常な痩せ方に危惧を抱いたものだった。その後、8月にCEOを辞任した。それから1ヶ月ちょっと。iPhone4Sが発表されたばかりの2011年10月5日に彼は人生を閉じた。彼の愛する家族に看取られての静かな最期だったという。
 彼の素晴らしいスピーチも心に残る。本当に、世界は偉大な天才を失ったと思う。彼のような人はそうそう今後出て来るまい。全く別な、新たな天才は出て来るかもしれないけれど。つくづく、残念である。