「山月記」のまとめに入ろうか

 8組での授業。このクラスでも最後の第6段落と第7段落の読み取りをし、現段階での主題のまとめと李徴が幸福か不幸かについての考えを書かせるプリントを渡した。今日は内容の読み取りが時間ぎりぎりまでかかり、主題をまとめるプリントは渡すだけとなってしまった。
 このクラスでは李徴の「慟哭の声」の意味を尋ねたときに、この「慟哭」が他の場面にはなかったこと、他の場面では「すすり泣き」か「毛皮が濡れたのは夜露のためばかりではない」という表現でしかないことを再三確認した上で、生徒に質問してみた。そうしたところ、「家族と別れるのが悲しいため」と答えてくれた。やれやれ、ほっとした。私はこの「慟哭の声」はそう理解するしかないと考えている。上記の理由と、この直前で「自分は死んだと告げて欲しい」と依頼することで家族との別離を自ら決定づけてしまっているからだ。ここには他の李徴の悲しみが入り込む余地はない。
 さて、明日は5組の授業がある。このクラスだけは主題をまとめさせてまだ6時間くらいの余裕がある。このクラスを対象に読みの交流の研究授業を行う予定である。だが、そのためのアンケートの作成でずっと悩んでいる。どんな項目にしようかさんざん悩んだ。もう時間切れという感じで、「えいやぁ!」と作ってしまった。さて、どうなる事やら。