「花は盛りに」の兼好の考えを生徒に問いたかったが……

 2組での授業。「花は盛りに」の最後である。今日は部活動の地区大会が多く開催されているせいか、多くの生徒が公欠であった。
 「花は盛りに」も最終の3段落目である。前回の授業で最初の1文の構造は説明してあるので、どんどん訳していく。この3段落目で試験範囲が終わるので、ゆっくりと授業を進める。しかし、そのおかげで最後に用意していた生徒による「読み」の課題プリントを書かせる時間がなくなってしまった。
 用意したのは、兼好の考えと世間一般の考えとを並列させて、自分ならどちらを選ぶか、その理由も書かせるものである。以下の3問からなる。

1 あなたは次のどちらを美しいと考えるか。
   A真っ盛りの時や完全な状態の時
   B真っ盛りの時の前後や不完全な状態の時
2 あなたは次のどちらが恋の情趣を理解していると考えるか。
   A恋が実った時や思いが通じた時
   B恋がまだ実らない片思いの時や恋が終わってしまった時
3 あなたは次のどちらを美しいと考えるか。
   A満月の夜に、月の光が辺り一面を照らしている時
   B明け方近くになった出てきた月が木陰に見え隠れしたり、雲に見え隠れする時

 これを生徒に選択させ、その良さを考えさせようとしたのである。つまりは兼好の美意識に対して共感できるかどうか、ということだ。
 ところが、これを行う前に時間が終わりそうだったので、仕方なく、他の設問の説明をして終わってしまった。惜しい。できれば生徒に考えを書いてもらい、それを回収して確認したかったところだ。