『「PISA型読解力」の弱点を克服する「ブッククラブ」入門』

「PISA型読解力」の弱点を克服する「ブッククラブ」入門

「PISA型読解力」の弱点を克服する「ブッククラブ」入門

 ブッククラブの理論的背景を少し理解できた。ヴィゴツキーの最近接発達理論とレイヴらの正統的周辺参加論に加え、クラッシェンの『読書はパワー』によって示された読書教育の効果についての研究が背景にある。クラッシェンとの関係を知り得たのは収穫である。
 ブッククラブは発問をすることが必要なようだ。その発問も、生徒が自発的にするようにし向けるのが必要である。そして、収束する発問と、発散する発問とを区別し、発散する発問は1時間に1,2個程度扱うのが精一杯とのこと。
 本書には具体的な教材における発問例も載せられている。これらの発問は、扱う教材によって柔軟に考えていく必要があるだろう。
 また、一つの教材を終えた後、関連する本を数冊読み、その類似点と相違点とをまとめさせるのは面白そうだ。
 もう少し、ブッククラブ関連本を読まないと、イメージがつかめないかな。