「いかで〜もがも」ってどう訳す?

 2組での授業。以前にこのクラスでは重苦しい雰囲気が漂ったことのある、昼休み後の4限の授業であった。でも、今日は生徒が非常に集中していて、しかも暖かな雰囲気で授業を受けてくれた。これは良かったね。
 さて、土佐日記「亡児」の3時間目である。紀貫之の娘と目される少女が「まことにて名に聞く所羽ならば飛ぶがごとくに都へもがな」と歌った、その和歌を解釈する。その和歌を聞いて、人々が「いかでとく京へもがな」と思うところがあるが、さあやって参りました。「いかで」の解釈である。3種類の訳し方をする「いかで」について、その場合分けをし、説明をする。しかし、それらの説明の前に指名した生徒は上手に「何とかして早く都へ行きたいものだ」と上手に訳したなぁ。何でできるんだろう? 辞書にでも書いてあるのかな。あるいは……(>_<)。
 この箇所は紀貫之の和歌観が表れていて、大変に重要な箇所である。相変わらず用意し忘れたのだが、古今和歌集の仮名序を後で参考資料として生徒に示してやろう。心を動かすのが和歌の本質だという。実に素晴らしい見識である。