体育の後の古典とはいえ……

 2組での授業。「筒井筒」の最初の部分を終えている段階で、読みの練習をした後、口語訳を進めていく。幼なじみの二人が互いの思いを和歌によって確認し、そしてかねてからの望み通りに結婚する場面である。和歌の解釈が要のこの場面である。
 でも、展開が単調のせいかなぁ、それとも体育の直後の授業だったせいかなぁ、ど〜んよりとした空気が漂うクラスだった。まあ、このクラスは常日頃反応の鈍いクラスではあるが、それでもこちらの働きかけに対してはちゃんと笑顔を出すなど反応していたものだ。しかし、今日は淀みの感覚が際だっていた。何人かは居眠りをしていた。風が吹いて気持ちのよい天候だったのだが、廊下は風が通って涼しいけれど、教室はその風があまり通ってくれない。そのために少し暑いくらいの温度となる。その温度がまた眠りを誘うのかもしれない。うーん、私の扱っていた内容は決して眠りを誘うようなものだとは思えないんだけれどな。
 こんな時、怒鳴りつけるのも一つの手ではある。でも、それはできればしたくない。生徒が眠り出すのは、ある意味で私の授業への批判でもある。眠らせるような内容だからこそ、生徒は眠ってしまうと言うこともある。もっと活動を中心とした内容の授業をすれば、こんなに眠ってなどいられなくなるはずだ。しかし、進度上そうもいかないしね。
 いったん体を動かせると良かったかもしれない。いろいろ手だてはあるだろう。ちょっと考えさせられた日であった。