これまた見違えるようなにぎわいで

 昨日は6組の授業があった。これまたグループでの話し合いが停滞しているクラスで、どうしようかと思っていた。この授業は全体の7時間目で、「羅生門」の主題について考えさせる時間である。私の「下人が成熟する物語」を示し、それが妥当かどうか考えさせた。
 この授業ではプリントをまずは個人作業で埋め、その後にグループで自分の考えを確認させている。この際に、このクラスでは今までの4人グループで話し合いをさせることをやめ、フリータイムとして誰とでも話をしていい、としてみた。そうしたら、これまた今までの停滞ムードとは見違えるようなにぎわいを見せた。途端に仲の良い数人と話を始める者がおり、個人作業の続きをしている者がいる。うーむ、この態度の違いは何なんだろう?
 担任に聞いてみたところ、席替えをしたあとで雰囲気が落ち込んでいったらしい。最初の席で仲の良い友達が周りにでき、その状態からまだ抜け出していないところなのだろう。新しい席の周りにはまだ親しい友人はいなそうである。
 このクラスも、グループは一貫したメンバーにすべきだったなぁ。と同時に、今回のやり方ではグループのメンバーを固定する必要があったけれど、今日の授業のようにフリータイムを与えるのも良さそうだなぁ。
 9組でも授業があった。「羅生門」の授業の最後、8時間目である。アンケート調査を行い、その後で「羅生門」についての最終レポートを課した。これも、同僚のやり方をそのままいただいて、書かせてみる。次の2つの課題から1つを選んでレポートを書くのである。

  1. 羅生門」の最後を芥川が改変したことによって、印象はどう変わるか。「羅生門」のテーマを踏まえて書け。
  2. 羅生門」の原典となった「今昔物語集」の文章を読み、「羅生門」との違いについて、テーマを踏まえて書け。

 40分ほどの時間をとって書かせたのだが、生徒は一心不乱に書き続けてくれた。書ききれないものは宿題としたのだが、多くの生徒が提出してくれた。それも、用紙いっぱいに文章を綴った者がほとんどである。これまた、ありがたいことだ。
 さあ、様々なデータを提供してくれた今回の授業である。データの分析に取りかかるか。