特編C13日目(最終日)

 13日間に渡って行ってきた特編Cも今日で終わりである。いよいよここまでやってきたか、という気持ちだ。本当に、生徒はよくついてきた。私の場合は11回の講習だったのだが、その全てに出席した生徒が2人いた。彼らは毎日問題を解き続けたわけだ。私の解説はさほど参考にならなかっただろうが、それでもその問題を解いた量だけでも素晴らしい。十分に力を伸ばすことができただろう。
 今日の講習は9名の出席だった。昨日が久しぶりに10名を超したので、喜んで今日の講習に臨んだのだが、今日が小説を扱うせいか、出席者は9名にとどまった。いや、自分の受験する大学であまり出題されない分野の回は出席しなくてよい、と最初に連絡してあるので、これは十分想定内である。ただ、最後だからね、もう少しいて欲しかったけれどね。(^_^)
 今日の小説は、東北大の模擬試験の過去問と大阪大の過去問を取り上げた。模試の方は北條民雄の小説である。今回の2つの小説は非常に素直な、そしてある程度難しい、小説を読むことの楽しさを味わわせてくれる、それでいて小説問題を解く醍醐味も味わわせてくれる、なかなかの良問であった。どちらも主人公を巡って2つの勢力がぶつかり合い、それが主人公の変化を促す、という典型パターンがよく出ていた。ただ、大阪大の方は解答の分量が多少多いので、2問とも解かせるのは少々無理があっただろうけれどね。
 いつものように40分間で生徒に解かせ、その解説をする。今日は、ぜひ2つとも取り扱いたかったので、少しずつ要点だけを解説した。
 これにて特編Cは終わり。いや、正直きつかった。3年前の時は本校国語科の財産を多少利用して、他の同僚が過去に作った問題プリントを半分、自分が選んで作ったものを半分くらいの割合で準備して臨んだ。それでも大変だった。毎日プリントを用意し、毎日それを解き、毎日その解説プリントを作って、授業に臨むのだから。今回は、昨年使った資料を同僚からもらっていたのだけれど、全11回の全てを私が独自で問題プリントを作った。しかも、3年前は1日1題しか作らなかったと思うが、今回は1日2題作って行った。私のカバーする大学が東北大・筑波大クラスだったからね。難易度に差があるのだ。それで、毎日2題プリントを作り、毎日2題分の準備をした。これのために前日の大半の時間(自宅での時間も含む)を使ったようなものだ。いやはや、苦しかった。
 それでも、自分が用意した問題なら、自分が自信を持って解説することが出来る。また、声が出なくなってしまったので、解説プリントはしっかりしたものを作ってやりたい。そんな思いでやってきた。その特編Cが終わった。
 ところが、今感じているのは「達成感」ではなく、まだ緊張は続いているような気持ちなんだなぁ。これは、生徒たちの受験が一段落し、卒業式を迎えるまで続くだろうね。3年前にも経験し、今回も覚悟はしていたが、今回は前回とはまた違った形で、面白くもきつい日々が続いている。