アニメ「獣の奏者エリン」最終回

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 『獣の奏者』を読み終えてから、このアニメの重要さがようやくわかってきて、ここ数回はかなり熱心な視聴者となった。その「エリン」の最終回が昨日あった。
 このアニメは原作の第1巻と第2巻までの内容を、アニメらしく、子どもが見てもわかりやすく、脚色して作り上げられている。でも、公式HPで作者が述べておられるように、アニメでの脚色もちゃんと意味のあるもので、それならばと安心してみていられる。某「ツバサ」のアニメに比べれば、遙かに幸福な監督を得た作品だ。
 今回の最終回は、原作では10ページ程度の分量の箇所である。しかし、原作での思いをちゃんと受け止めて、十分に楽しめる内容となっていた。エリンの、リランの気持ちを知りたい、という思いがもう少し出ているとよかったかな、と思う。やや、母と子とのつながりを強調しすぎていたかなと思った。
 それにしても、ジェシをああいう形で出すか……。なるほどねぇ。そして、イアルがダミヤを殺す場面では、原作ではイアルの個人的な思いによって行われたが、アニメでは必然性を与えていたね。まあ、その方が理解しやすいね。
 原作を強烈に知っているだけに、アニメではアニメでの脚色の意図などを味わいながら観ていた。うーむ、もっと最初からこの作品を見ていればよかったな。