特編A9日目

 今日も新潟市は大雪! 12月に降る雪の量としては、私の記憶にないほどの積雪量だ。15cmくらいはあっただろうか。おかげで交通機関はマヒ状態になった。まずバスが動かない。動いても乗客で満員のため、バス停で待っている生徒たちを置いて走り去ってしまう。そんなこんなで、1時間半くらいバス停で待っていても乗れない、と訴える生徒が続出した。さらにはJR。これまた雪国なのに雪には弱い新潟市の電車である。運休こそしないものの、いつ発車されるのか、いつ電車は来るのか全くわからなくて、駅で200人くらいが待っている、などという生徒からの連絡も入った。私のクラスでも、朝のSHRに行って、来ていた生徒は37人中9人だけだった。我がクラスは遠距離から通ってくる者が比較的多いからね。それでも学校は通常通りスタートする。授業は、これまた学校にたどり着けない教員の授業を後ろに下げたりして、何とかやりくりする。まあ、3年生は関係ないけれどね。放っておいても勉強するだろう。何とか午後までにはほぼ正常通りに戻った。いやぁ、大変な1日だった。
 その中で、9組と1組とで授業を行う。今日は評論と漢文の組み合わせである。扱った評論文はこれまた見事に二項対立がよく表れているものだった。そこで、私お勧めのキーワード読解法を練習する機会とした。
 まずは私が分析して印や記号などを書き加えた本文をコピーしたものを配布した。キーワード読解法の実際をまず見せよう、というわけだ。そして、キーワードの説明箇所に引く傍線の長さを短くすることを強調する。これを、調子に乗ってどんどん長く引いていくと、あとで読み返した時にかえって焦点がぼやけてしまうのだ。
 その後で問題演習をさせる。ただ、キーワード読解法を採用するかどうかは生徒に委ねた。もうセンター試験まで4週間強しかないのだ。今更新しい方法を試すのは、ある意味でかなり冒険である。それでも、新しい方法を試す、このあたりがぎりぎりの限界かと思っている。本当は夏休みあたりに紹介すべきだったのだけれどね。
 そして、自己採点と解説。今回の問題はおそらく比較的取り組みやすいものだろう。生徒の得点を集計してみたが、今までとは違って高得点であるのがはっきりとわかる。しかし、残念ながらそれはキーワード読解法を取り入れたからではない。9組の生徒に、演習を終えたあとにキーワード読解法を試した者に手を挙げさせたが、数名しか挙げなかった。まあ、仕方があるまい。
 というわけで、センター試験までの最後の時間、1日1日楽しんでいる。日々工夫をしながら、何とか生徒を動かそうと働きかけるのは面白いものだ。これが授業開発の醍醐味である。