新潟授業研究会

 今日の夜に、新潟授業研究会の定例会が行われた。と言っても、この会はもはや「『学び合い』の不思議を学ぶ会」(?だったっけ)という、上教大の水落先生たちが主催する会と共催することになっている。高校現場での話はできにくくなったが、高校の教師には縁遠い小学校の現場を中心とした話題が紹介されて、なかなか興味深いものがある。これを高校に適用するとしたらどうするか、という意欲を持って参加すべき会である。
 今回は上教大院生の発表で、異学年交流における学び合いの様子が紹介された。そして、異学年で学び合うことにより、学び合いの段階が一気に加速することが示された。つまり、低学年は高学年の学ぶ目標を見、また学んでいる内容を見ていることによって、自分が分からないことを聞く時に、すでに頭の中にレディネスが形成されているのである。あるいは発想の枠、メンタルモデルが形成されることになるのだろう。それで、分からないことを高学年に聞くと、理解する速度が速くなるという。そして、それを他の同学年の者に伝える時に、さらに速度が速くなるという。なるほどね。これはメンタルモデルの形成の問題だ。
 また、高学年にとっても、低学年に教えることによって復習ができ、メタ認知を獲得するようになる。それは自分が取り組んでいる課題にもよい影響を与えるだろう。
 異学年交流はなかなか可能性のある教授方法なのだなぁと思った。こうしたことを聞けるのが、この研究会の良さである。