『世界は分けてもわからない』
- 作者: 福岡伸一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/17
- メディア: 新書
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その文章をまとめて読むことができる。これは読書人の悦楽である。少しずつ、楽しみながら読み続け、本日読了した。非常に魅せられた文章だった。連載で読み忘れた部分も全部続けて読むことができ、これでようやくスペクター事件の一部始終が理解できた。この話が1981年代に起こったというのだから、分子生物学というのは私の理解を超えて進歩していたのだなぁと思う。1981年といえば私が大学生の頃ではないか。そう、福岡氏は私よりも2歳年上なだけである。私が学生の頃に、分子生物学はまさにその盛期を迎えていたのだね。
この本が現代新書の2,000冊目だというのも興味深いものである。確か1,500冊目が村上陽一郎先生の『科学の現在を問う』であったはずだ。節目節目に私にとって大切な著者たちが著作を残しているねぇ、現代新書。