玉鬘の授業

 4組での授業。玉鬘の口語訳に順調に進んでいる。助動詞と古文単語の意味を特に注意させながら進めていく。今年の夏休みはそのあたりをぜひ取り組んでもらいたいからね。
 玉鬘のこの部分は「玉鬘ご一行様」と「右近ご一行様」とが偶然に長谷寺で出会うところが大切なところだ。そして、玉鬘たちと右近たちとの集団規模の差があることに気づかせようとしている。そして、むしろ玉鬘の方が主人の娘であるのに不遇な人生を歩んでいたことを理解させたい。そして、源氏と関わり合うことによって玉鬘の運命も大きく変わる、その発端の部分だけだが味わわせたいものである。
 授業は口語訳が中心になっていくのだが、どうもそれに違和感を感じつつある。古典を読むとは、作品を味わうことではないのか。それを達成させるのには教師主導で口語訳することではなく、生徒自身が考えることではないのか。そして、口語訳を外すことはできないものの、文章を書くことによって生徒自らが古典作品に関わる、その機会と時間を確保すべきではないのか。
 そんなことを考えている。古典授業を現代文並みに変革させる必要があるなぁ。