テスト返却

 2組での授業。何とかこの時間に間に合うよう採点を昨夜の3時半に終え、この授業に臨む。
 その際、特に記述問題において彼らの誤答の典型的パターンが見えてきたので、それを指摘するための確認プリントを急きょ作成し、それを使いながら記述式問題での解答で留意すべき点を説明する。
 ところが、生徒の半分くらいはあまり関心がないような様子だった。中には居眠りを始めている者もいる。うーん、これからの彼らの勉強に関して方針となることだと思うのだけれど、彼らはそうは受け取っていないようだ。
 原因は2つあるだろう。1つは、彼らのモチベーションがまだそこまで到達していない、ということだ。概して生徒は終わってしまったテストの解説を聞くことをあまり喜ばない。テストとはむしろ受けた後のチェックが最も重要なのだ。そして、自分の欠けたところを確認し、同じ間違いを繰り返さないようになるためのものである。しかし、生徒にとっては、特に定期考査は「点数」が最大の関心事である。自分の手元の点が上がるための情報なら耳を傾けるが、将来の点を下げないための情報には関心を払わない。まあ、分かるんだけれどね。定期考査が形成的評価であることをもっともっと前面に強調しておくべき必要があるなぁ。
 2つ目の原因は、私の用意したプリントが彼らの関心を喚起するほどのものではなかった、ということだ。一応生徒が手を動かす部分があるように作成したのだけれど、まだ足りないね。そして、それがもっと興味を駆り立てるような内容になっていなければならない。教材が悪かった、ということだ。
 授業は様々なファクターが織りなす1回きりのドラマである。偶然が作用する場合もあるけれど、周到な準備をして、それでいて偶然を待つ、というあり方でなければね。