「舞姫:悪因ランキング!」の授業

 1組での授業。さあ、「舞姫」を扱う際の私の定番、「悪因ランキング」を今年も行える状況が揃った。これをやるために、長い時間をかけて読み取りを進めてきたようなものだし、本当は先週に行えるはずなのに、部活動の大会で公欠者が多かったので、わざわざ進度を遅らせてまでこの日に調整してきた。私としては意気込み高く突入したわけだ。
 今回は場所も図書館にした。より自由な雰囲気で、しかも自由に相手を選んで話し合いをさせるためだ。本当は男女が交じった方が面白いと思うのだが、結果的に関係なかったようだ。まあ、ランキングに影響が出るかもしれないけれど。
 まずは読書をさせ、その後で個人のランキングを13分間でさせておく。その際、ランキングの理由もメモしておくよう指示する。そして、3〜5人のグループに分かれさせ、グループ内で悪因ランキングを決定するよう指示する。その際の注意点は、妥協せずに相手を説得してランキングを決定することである。この授業はあくまで「ディスカッション」の授業なのだ。「舞姫」という素材を使った、「話すこと・聞くこと」の力を訓練するのが大目的である。
 いつ、何度やってもこの授業は大成功する。今回も30分間という話し合いの時間ではとうてい足りないほど、生徒たちは話し合いに熱中した。1時間くらいでも構わず白熱するのではないかな。青陵祭を目前に控えて疲れているだろうに、生徒たちはこの話し合いに真剣に取り組み、笑い、声高に主張し合い、「エリス悪くないよ〜」という声が聞こえたりと、非常に活発な時間となった。いやぁ、やってよかった。
 ただ、仲のよい友人同士でグループを組ませたせいか、9グループのうち2グループがランキングを完成できなかった。エリスの位置を最後まで決められなかったり、そもそもメンバー同士の主張がかみ合わず、ランキング表が白紙のままだったりした。そこをクリアするのがこの授業の目的なのだけれどねえ。ランキングを決められない、というのが「なあなあ」な話し合いの証拠なのだが。