「舞姫」の授業:豊太郎は軽薄男?

 1組での授業。今日は私の授業はこの1コマのみ。そりゃもう、気合いが入りましたよ。(^_^) でも最初は青陵祭の連合創造についての私の案を話すことから始めた。でも、生徒たちは自分で十分考えていた。私の今日の話は全く余計なものだった。でも、生徒の考えを確認できたから、まあいいか、という気持ちである。
 さて、相変わらず進度は遅れている。ようやく豊太郎がエリスと「離れ難き仲」になってくれた。そこに至るまでの経緯と要因をプリントを使ってまとめていった。
 我が1組は相変わらず授業中の表情が硬い。先の連合創造についての話をしている時も、面白がってくれているのだか迷惑がっているのかよく分からない顔(つまり無表情)の者が多く、ついつい話が上滑りしてしまう。これが古典購読ならね。とっておきの話題があるのだが……。やはり1組には古典講読でも出るべきだったかなぁ。
 というわけで、何しろ小説の読み取りはテキストを踏まえつつ自由に発想すべきなので、この無表情はまずい! というわけで、今日の「離れ難き仲」になるまでの経緯は、まず生徒に考えさせ、次に自由に席を立って他の生徒と意見を交わさせ、さらに何人かの生徒を指名して黒板に解答を書かせた。そして私が添削する、というスタイルを取った。これまでも現代文でよく使っていた手である。これは生徒の解答を実際に添削する場を教室で見せることができる、という点でなかなか悪くない。その代わり、生徒の解答はどこから書いてくるか分からないので、これをその場で解釈しつつ解説するというアクロバチックな柔軟性が必要になる。私はこれが得意である。
 授業はきちんと準備する。しかし、授業は生き物である。その場で出た生徒の答えを活かし、生徒の意見をすくい上げて「造り上げ」て行くのが授業だろうと思っている。池田修さんも今日のblogでそのような趣旨を書いておられた。全く同感である。
 というわけで、相変わらず進度は進まなかったが、久しぶりにダイナミックな授業ができたと思う。生徒諸君はどう思ったかな?