和歌の授業:ソメイヨシノが本当の桜かい?

 8組での授業。基本的に昨日の7組と同じ所からスタートし、ほぼ同じところで終わる。若干進んだかな。
 紀貫之の歌、「桜花 咲きにけらしも あしひきの 山の峡より 見ゆる白雲」を教えているわけだが、桜の原種が山桜であり、遠景で桜が咲いていると気づくというのが当時の典型的な桜の姿だったのだ、と教えている。その際、「我々がいつも見ている桜はなんていう品種?」と聞いたりして、ソメイヨシノというのがいかに「作られた」品種であるかを話す。生徒は結構「ふ〜〜〜ん!?」という顔で聞いている。そりゃそうだよね。ソメイヨシノがあまりに華やかな品種であるため、それが桜のスタンダードな姿だと思ってしまうよね。でも、ソメイヨシノが作られた品種であることは、確かNHKの番組で紹介されていたような気がするな。「その時、歴史が動いた」だったかな? あれは良い番組だった。もっとも、私はソメイヨシノの回を見ていないけれど。
 ということで、そんな話から『古今和歌集』が日本人の美意識の典型を作り上げたということ、そしてそれを編纂した紀貫之の偉大さについて話をする。本当に、一人の人間がかくも偉大なことを成し遂げられるのだねぇ。