メモの取り方の指導・「舞姫」の授業

 1組での授業。しかし今日の前半は進路指導室オリエンテーションとなる。今年1年は進路指導室のお世話に大いになるし、その資料を参照する機会も増えるはずだ。そこで、各担任の授業を1コマ借り、進路指導室に生徒を連れていく。そして、部屋の使い方や今年1年の学習の仕方について進路指導部長から説明していただくのだ。
 大切な機会なので、生徒を連れていく直前に「メモの取り方」について生徒に説明する。空中でメモを取れるよう下敷き等を持っていくことを指示し、メモの取り方として以下の3点を確認した。

 配付された資料等を見て、そこに書き込むこと

  1. 資料に書いてあり、同時に説明もされた重要なことは、資料の該当箇所に傍線等を引く
  2. 資料に書いてないが、口頭で説明された重要なことは、資料の余白に書き込む
  3. 資料に書いておらず、しかも口頭でも説明されないが、自分で疑問に思ったことや思いついたことを余白に書き込む

 上記3つを、色を変えて書き込むともっと良い(赤・青・緑など)

 さて、そのように説明をしてオリエンテーションへ連れて行った。進路指導部長の話が始まったが、あまりメモを取っている様子は見られなかったなぁ。部長の話があまりに重要で、面白いからかなぁ。話に引き込まれたような顔をして聞いていた。そこで、メモを取るという冷静な行動が出来ないんだなぁ。これはやはり習慣である。メモを取る習慣というのを身に付けさせなければならない。
 20分ほどで説明は終わり、再び教室へ。この後は「舞姫」の全体構成を読み取る作業をさせる。生徒を3人ずつのグループにし、作品中に出てくる「時間」に関する語句を拾い出させて、豊太郎の年齢と、それが明治何年であるのかを確認させるのだ。3人ずつにしたのは、少人数の方がいやでも話し合いをするだろうと考えてのことだ。
 しかし、相変わらず我がクラスの空気は固い。10分ほど作業をさせたが、ほとんど話し合いは起こらなかった。課題設定が弱いわけではないと思う。文語文という文章が理解できないのだろう。そこで仕方なく、注目すべき「時間」の箇所を私の方で確認してやる。それを使って豊太郎の年齢を確定するようにとしたところ、ようやく少し話し合いが起こり始めた。
 まだまだこのクラスはお互いの出方を探っている段階なのだろうね。岩瀬さんのblogにあるようなPAなどを実施すると、生徒同士の関係が作りやすくなるのだろうけれど、高校という忙しい教室空間においては、それは生徒同士で構築することを期待されてしまう。難しいところだ。