土曜講習最終日

 今年度10回(11回?)くらいあった土曜講習の、今日は最終日である。有終の美を飾るべく、心を込めた小説読解解説プリントを、夜中の3時頃から起き出して6時くらいまでかかった作成した。今回の土曜講習・冬期講習はこういうことを良くしたなぁ。
 ところが、昨日までの穏やかな天気とはうってかわり、今日は雪!雪!雪!であった。こりゃ生徒が遅れてくるだろうな、と思っていたが、さすがは雪国新潟の子どもたち、雪が降るのも3回くらいになると十分に対応できるようで、今日はほとんど遅刻者がいなかった。私の現代文の講習は40名の生徒が取ってくれた。そのうち、風邪等で欠席する者が数名いたが、無断で欠席した者は今回は2名のみ。毎回、現代文の講習としては大健闘の出席率である。ほぼ毎回、夜中や朝方までかかってプリントをつくったのが報われるというものだ。
 今回は心情説明の問題の解法を説明する。といっても、要は単純。「本文に書かれていることを根拠に考えることに徹しよう」それだけである。残念ながら小説問題の解答に小手先の技術は通じない。いかに自分の主観を交えずに、客観的に本文に書かれていることを読み取るか、これだけである。心情が心理表現やセリフや行動に現れるのはもはや当たり前。その点については生徒もよく分かっている。あとは、それらをいかに主観を交えずにそのまま受け止めるか、ということだ。私自身にも経験があるが、この「主観を排し客観に徹する」というのは、問題演習を繰り返し、自分の解答の癖を修正し続けている時に、ある時にブレイクスルーが起こるのだ。それから後は比較的間違いが少なくなる。読み取り方が身に付いた瞬間といえるだろう。これは、今のところ体得するしかない、としか言えない。
 今回もそうしたことの説明を、配布済みの問題プリントの選択肢問題を中心に解説し、本文と選択肢をもう一度印刷して、登場人物の心情について書かれている部分を丹念に傍線を引いて、そこから選択肢を選びなおすという演習を繰り返した。その際、2色の色ペンを使って次のようにさせた。

小説問題の解法

  1. 主人公の心情を表すであろう箇所に、赤で傍線を引く
  2. 主人公に影響を与える人物の心情を表すであろう箇所に、青で波線を引く

 今回目新しいのはこのことかな。色ペンを持ってれば、どちらも傍線でいいだろう。逆に、色ペンを持っていなければ、傍線と波線という線の種類を変えることで対応できる。
 評論問題でも私は赤と青の色ペンを使って本文に色分けをさせる。

評論問題の解法

  1. 筆者の主張を示す箇所に、赤で傍線を引く
  2. 飛車が批判していることを示す箇所に、青で波線を引く

 私の現代文読解法とはこの2色色分け式かな。
 そのように説明をし、演習をさせたが、生徒の出来は今一つだったらしい。私が解説をし解答を言うと、首をかしげる者がいた。これは繰り返し演習でブレイクスルーを起こすしかないね。
 というわけで、65分の講習はあっという間に過ぎた。今回は感想を求めなかったが、生徒はどう思っただろうか。評論よりは切れは悪かっただろうね。しかし、少しでも彼らの役に立ってくれれば、私の犠牲になった睡眠時間も報われるというものだ。